北山アキ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
道化師の作り方
最後まで観て
渡航テイストのコメディを楽しむ作品。
でも、後半のシリアス寄りの展開はあえて物語の難しい作り方に挑戦した結果か?
あるいは、結局陳腐な社会通念に擦り寄ることでしかまとめ切れなかっただけなのか?
どちらにしても上手くいってない。
{netabare}
普通は、頑張ってる姿を見せられるから、応援したくなる。
でも、頑張らない姿を見せられたら、応援しようがない。
だから、終盤の千歳を通して何を見せたかったのか意味不明。
千歳からコメディをとったら何も残らないというのに。
クズのまま道化を演じさせて欲しかった。
しかも、クライマックスの走るシーン。
走るのは王道だし、僕もそういうシーンは好きなこと多いけど、
理由が、寝坊して遅刻しそうだからって、それでは熱くなれない。
間に合っても社会人として当たり前なだけで、何も高揚する要素が無い。
(チー様を演じてない本当にダメな道化にしちゃってんじゃん)
声優やアニメ業界のネタとしての扱いが凄い雑な感じは狙い通りかと思う。
画で言うところの「背景の書き込みが足りない」的な感じは否めないが、
コメディなのに中途半端に書き込むと毒が強くなるからかもしれない。
一方で、その書き込みの薄さがシリアス・パートで足を引っ張ってる気もする。
「SHIROBAKO」はこのあたりのバランスが抜群だったんだろうなと改めて思い知らさせる。
{/netabare}