おぬごん さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 2.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
劣化版ストライクウィッチーズ
アニメ2期分と劇場版、OVA3作が作られた人気作品「ストパン」ことストライクウィッチーズ(以下ストパン)のスピンオフ作品
ストパンではヨーロッパを舞台に、各国の精鋭部隊501統合戦闘航空団「STRIKE WITCHES」の活躍が描かれましたが、
今作では舞台をロシア(作中ではオラーシャ)に移し、502統合戦闘航空団「BRAVE WITCHES」を描くことになります
内容は簡単に言えば、パンツ丸出しで獣耳と尻尾を生やした女の子が、魔法で空を飛んで謎の敵と戦うって感じです
改めて言葉にするとやっぱ頭おかしいですよね(褒め言葉)
ただ、それでいてストーリーは王道で熱いところがストパンの良いところですよね
私もそんなストパンが大好きです
さて、このブレイブウィッチーズ(以下ブレパン)の特徴は、まず主人公ですね
ストパンの主人公・芳佳は傑出した能力と規則に縛られない自由な考えを持つ天才型の主人公でしたが、
今作の主人公・ひかりは、落ちこぼれの体力&根性バカ、努力型の主人公でした
どちらも王道の主人公タイプですが、前作と差別化する上で上手い造形だったと思います
またひかりの姉・孝美がバリバリのエースウィッチというのも、作劇的にも姉妹百合的にも上手いですねw
あとは人類の宿敵・ネウロイの戦闘・行動パターンがやたら複雑化していたのも特徴的でした
まあこれに関してはストパンシリーズの積み重ねがあるので、インフレしてる感も大いにありますが
問題点は、まずはキャラの弱さですかねえ
前作ストパンのキャラは総じて各国のステレオタイプなキャラ付けがされていて印象に残りやすかっただけでなく、
また王道主人公かと思ったらおっぱい星人でもある芳佳、堅物なのにシスコンなトゥルーデ、カップリング相手のサーニャに対してヘタレなエイラなど、随所に視聴者の心を掴む、あざとい設定が詰められていました
しかしブレパンではそうした面が薄く…ひかりの理解者ポジションのニパと菅野も、ストレートなキャラ付け過ぎてイマイチ心に響きませんでした
サーシャ、ジョゼ、下原の3人に至っては自力で名前を思い出せませんでした…w
唯一ロスマン先生だけは、教官ポジで年上なのにロリな見た目や伯爵との関係(8話のアイキャッチ!)からお気に入りになりましたが、他のキャラももっと魅力が欲しかったです
そして一番の問題点が、作画ですね
手描きの作画は崩れる場面も多く、中盤で一度息切れしてOVAが挟まる始末
またやたらCGに頼るきらいがあり、そのCGも手描きとの違いが大きく見ていて非常に違和感を覚えました
ちょうどTV版の艦これで感じた違和感に似てますね
「え、その寄りの絵までCGにしちゃう!?」みたいなシーンが多かったです
ストパンシリーズの頃の方がCGは今より拙かったはずですが、使い方の巧みさで上手にカバーできていたのになぜ…
ストパンの大きな魅力の一つが戦闘シーンでの爽快感、迫力、そして変態的なアングルだと思うのですが、
今作でそれらを感じられるシーンはほとんどありませんでした…
声優陣に関しては、前作が同じ若手でも既に主演を何作も演じているような実力派揃いだったことを考えると、今作はやや力不足を感じました
ちなみに今作のキャスト、そこはかとなくアイマス感が漂ってますよねw
大好きなストパンシリーズの新作と言うことで期待も大きかったんですが、
キャラの弱さと作画の残念さもあり、前作から大きく見劣りする結果となってしまいました