大河だろ さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
規制の多い少年ジャンプだからこそ生まれた珠玉の作品
まず少年誌のひときわ異彩を放つ作品として知られて
いる本作品ですがこれこそ本当の少年漫画だと思って
ます。
この作品の世界観は少年誌にはふさわしいとは言えない
グロく壊れた世界ですが少年誌として正統派と言える
主人公ゴン・フリークスを置き、そのグロく壊れた世界
に対しての正統派主人公のゴンの心理描写をリアルに
描きそれは少年漫画にありきたりなキレイごとだけ
の解決だけではなく純粋な少年だからこその残酷な判断
など余すことなく描かれている
またダークヒーロー的なキルアとの友情を描きつつ正統派の
ゴンでは解決出来ないものキルアを使うことで解決させる事
によって正統派のやり方だけじゃ矛盾が出来てしまう問題を
解決してるとも言える
そうやってグロく壊れた世界を正統派主人公ゴン・フリークス
と言うフィルターを通して少年漫画として絵描き切っている
そして年月を経ても古さを感じさせず色褪せないのはその時々
の社会情勢を取り込みつつ作者冨樫の考える未来、現実に予想
できる未来、その時々にある規制、すべての境界線のギリギリ
を描くことが出来てるからだと思います
そして一番の魅力は読者の予想を常に少し斜め上をいく物語
これについては作者冨樫はプロット作りの天才だと思う。
プロットとはストーリーと違って時系列に沿って展開していく
ものと違って『実は~だった』がある
彼の作品はよく後付けだと言うひとが多くいるがそれはよく読
んでいないだけだ
作者冨樫はその『実は~だった』に必要以上の細かい伏線を張
りその中に大きい嘘を紛れ込ませるやり方をしていてその嘘に
までご丁寧に伏線を引いている。
これにより毎回狙って読者の『少し斜め上をいく』を描いてる
これが彼が天才と言われる由縁だと思う
最後にこの『少し斜め上をいく』アニメを気に入ったなら是非
原作を読んで欲しいです