Dkn さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
『Fate/stay night』前日譚。妄執と慟哭の物語。
Fate/Zero 2ndシーズン。分割2クールの後半です。
私は「奈須きのこ」の描くFateが一番好き
奈須さんは、男性の作家さんですが
作中で疑似的に恋に堕ちる事ができる女性を描ける作家。
虚淵玄の難点は“女性キャラクターの活かし方”
作中の設定以上にそう感じるのは作家性かと思います。
男性作家特有のマスキュリズムを感じる部分。
ただ、虚淵玄の描く男には何とも言えぬ味がある。
登場人物の男性にテーマを設けるとするなら
『男の妄執』 これに尽きます。
心の中の一番柔らかい部分。他人に世界に抵抗するもの
これでもかと醜悪に、どうしようもなく、惨めに描く
それは同時に、自分がどちら側の人間かを認識させられる。
だからこそ常人から逸脱した男達が引き立ち
過去に英雄と崇められた彼らのカリスマを感じる事ができた。
物語と映像に全てが“カチッ”とハマる息もつかせぬ展開。
本編へと繋がるラストは大満足でした。
フェイトシリーズを観るならこの作品
(正確にはFate/Zeroの1期)から観ていただきたい。
過去話ですので、時系列が正順というのもあります。
先にこちらが作られたのかと錯覚するくらいの説得力です。
ジャンルが苦手という方以外には、オススメしたい一作。