あすは さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
化物に、この化物めと驚愕される侍(^^;
世界各国、あらゆる時代の有名人が異世界に飛ばされて戦うお話し。
日本の作品なのだから当然ですが、日本人が中心になります。
古くは安倍清明から、第二次大戦の山口多門、菅野直まで(作品の設定としては、サンジェルマンはまだ現代も生き続けているということになってるみたいですが)。
島津豊久(自分は豊久だけ、知りませんでした(^^;)が主人公わくで、侍代表みたいな感じです。
それぞれの人物の行動やら考え方の違いを対比させているのですが、作者が歴史にかなり詳しいのか、これがとても説得力があります。
それぞれの知識、常識で、まったくの異世界でゼロからはじめるというのは、SFでもありましたが(フィリップ・ホセ・ファーマーのリバーワールドシリーズでは、過去から未来までの全人類が同時に生き返る)、こういうのはその時代時代の人物の背景を知ってれば知ってるほど、面白いんですよね(書く側も読む側も)。
だから、歴史について知っていれば知っているほど、面白いです(自分は山口多門と飛龍は艦これで、菅野直はフミカネ氏によって知っていました(^^;えー)。
まだこの先続くみたいですが、今回の最終話での、豊久と土方の戦いは、もう熱かったですねぇ。
戦国時代の功利中心の戦闘屋である豊久と、江戸の太平の世に道徳となった士道を経た土方との、時代を越えた争い。この作品で表現したかったものは、ここに一番明確に表れていると感じました。
島津(というより薩摩)によって滅ぼされたといっていい土方の恨み、農民出身だったけれど侍に憧れて剣の道を選んだ土方が、関が原時代の「もの本」である豊久に侍と認められて、最後に口元を緩めるところとか、たまりませんね。まさに自分の求めるものを得ることができて、土方は満足してエンズである意味を失ってしまうんじゃなかろうか(^^;
たとえば幕末、新撰組と争った薩摩人侍である中村半次郎とか出てきたら、どうなるんだろう。薩摩人侍は、絶対にエンズにはならない気がしますが。
何年先になるか分かりませんが、続きが実に楽しみです。まだ全然活躍してない人たちがたくさんいますし。
ガトリング銃に驚愕していた信長が、飛龍と紫電改を見て、はたして即座に理解できるものだろうか。想像するだけで楽しいなぁ。
OPは内容にぴったしで、最高でした。EDは、スティングのenglishman in new yorkのロック・バージョン・カバーかと思いました(^^; 異郷の地の異邦人という意味でも、似てますねw