シャベール大佐 さんの感想・評価
3.7
物語 : 2.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
素材は悪くなかったけど、ちょっと雑だったかも
第二次世界大戦中の欧州の国名を少し変えただけといった感じの世界に、魔女を登場させたファンタジー作品。
ゲルマニア帝国に侵攻されて国家存亡の危機に陥った祖国エイルシュタットを守るため、公女フィーネと魔女イゼッタの2人が協力してゲルマニアに立ち向かう、といったストーリー。
最初に1話を観たときは、ストーリーのテンポが良く、冒険活劇的な面白さもあり、なかなか良い作品になりそうだなというワクワク感があったのですが、観続けているうちに段々と期待は薄れていき、最後のほうは惰性で観ていたような状態でした。
いちおう架空の国名のファンタジー世界になっていますが、中途半端にリアルな設定が逆に作品の粗を目立たせたのか、「雑だなあ」と感じるような部分が多かったです。別に史実がどうのとかに拘るという意味ではなくて、観ていて面白いならそういうのはどうでもいいのですが、登場人物が不自然なまでにアホであったり、逆にやたらと察しが良かったりといった、物語内でのリアル感の不足は気になりました。もっと完全に荒唐無稽な設定でシリアス色も薄かったならば、ご都合展開でも笑って楽しめたかもしれません。この作品に限った感想ではありませんが、政治や戦争といったシリアスな題材を描く場合、よほどしっかり作らないと簡単に茶番と感じられてしまうので、その自信がないならば、謎の宇宙人が攻めてきたから戦うぜ!くらいの物語にでもしておいたほうが無難な気がします。
キャラは、女性キャラはかわいくて、サービスシーンも多くて良かったです。フィーネとイゼッタの関係については、2人を強く結びつける過去のエピソードが、あともう1つくらいあったほうが、その絆に説得力が増したように感じました。
作画は綺麗で、戦闘シーンの動きなども良かったです。声は、早見沙織のお姫様役というのは安心感がありますね。
素材的には良いものがあったので、もう少し練り上げて作れば、もっと面白い作品になったように思います。