夏子 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
夏を見ていた
私がこの作品の一番の魅力は素朴さだと思います。
うまく言葉にできませんが、とても普通の物語だなと思ったからです。
相手は妖ではありますが、ただ単に、恋をするお話です。
蛍とギンはお互いに惹かれ合い、しかし最後ギンは消えてしまう。大きな展開はそれくらいだったと思います。
それだけなのに、どこか懐かしく温かく感じ、たくさんの気持ちで溢れ、観終えると自然と涙が流れてしまう。
そんな作品です。
台詞も無駄がなく、情景は美しく、登場人物のひとつひとつの表情も心揺さぶられるものがあり、
緑川ゆき先生にしか描けない世界だなと感じました。
また、この作品をより味わい深くしているのが主題歌の「夏を見ていた」です。
他の曲は考えられません。
どこか懐かしさや寂しさを感じる曲で、蛍火の杜への神秘的な世界を曲の至るところで感じます。
「夏を見ていた」というタイトルとも相まって蛍火の杜への世界をより美しいものにしていると思いました。