かしろん さんの感想・評価
2.3
物語 : 1.0
作画 : 3.5
声優 : 2.5
音楽 : 3.5
キャラ : 1.0
状態:観終わった
家族愛ではなく兄弟愛なんだろうが・・・
-最終話まで見て修正-
瀬川祐太は大学生活を謳歌していた。
女好きだが面倒見は人一倍良い友人に、美人だが変わり者のサークルの先輩。色々ありながらも楽しい大学生活だ。
ある日、姉から一つお願いをされる。
両親亡き後、女手ひとつで育ててくれた姉のお願いを断れるはずもなく、姉が嫁に行った小鳥遊家を訪れる。
家に入るも姉やその夫の姿は無く、3人の娘のみがいるだけ。
どうやら、留守番とお守りを押し付けられたらしい。
それが、すべての始まりだった。
ラノベ原作。原作未読。一部のネットでは「ぱいこき」などの略されているらしい。
よく考えつくもんだ・・・
物語:この物語において最大の出来事は「死」である。
主人公にとっては唯一の肉親である姉と義兄、残された三姉妹にとっては母(長女、次女にとっては継母だが)と父、が飛行機事故で行方不明、死亡認定される。
では、これが物語でどう取り扱われたか。
この時点でこの物語はなんとも成らない物になってしまっている。
これをどう乗り越え過ごしていくか、を描かずに、部屋が狭いだの、通学に距離があるだの、バイトで忙しいだのいうことを描かれても、
「あんた達は死をどう乗り越えたの?」
ってことしか思えない。両親の死はそっちのけで、三姉妹が一緒に過ごすその方法や生活の苦労話として描かれても、ただただ軽いし空虚なのだ。
かといって、明るい物語として描いても「死」が大前提にあるわけで、その明るさも空虚になる。
これで「物語を楽しんでくれ」と言われても無理。全てが破綻しているようにしか感じない。こんな状態では家族愛もクソもない。家族愛を感じないから兄弟愛も薄ら寒い。
そこにきてあの最終話。
本来、主人公が一番最初にやらなければならないことを最後に持ってきて感動しろ、って言われても無理。
しかも、主人公から親族への謝罪とかは大してなし。
いくら叔父叔母が物分りが良いと言っても、墓の前で土下座でもして
「三姉妹と一緒に住まわせてくれ。姉夫婦の家で暮らさせてくれ。お金の援助をしてくれ」
とか頼むならともかく、あの程度で、はい丸く収まりました、って。
「両親とも行方不明で見つかるまで一緒に過ごす」って将来に多少光でもあるような物語でも良かったはずなのに「死」という設定のせいで全てがパーだった。
作画:大きな乱れは無いが、キャラデザが好みではない。先輩がモデル並みの美人に感じれない。
声優:キャラに合っていて良いと思うが、聞き所は無い。
音楽:OPEDは良い。OPのキタエリは耳に残る。はっぴはっぴがー。劇中曲はまぁまぁ。
キャラ:物語が破綻している時点でキャラに魅力は湧かない。部活の設定などが突拍子もなく出てくるし。
大学メンバーの存在意義があまりない。
おとなりが声優である必要性もない。
3歳児にあんなに髪の毛はない。