pister さんの感想・評価
2.2
物語 : 1.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
そんなことよりイデオン観よう(ダイマ)
発動編のキッチンやアーシュラのアレで「ヤッホー!」と喜んだ類の人はこの作品楽しめる…かも?
イデオンに限らず黒富野と呼ばれる作品が好きだったり、ファイナルファンタジー4のラストで大激怒した人などには向いてるのではなかろうか。
…まぁかくいう自分がそうでして、キャラクターが無残に死ぬのに抵抗がなく、むしろ好きな部類で、
そういう人向けの作品なんだろーなーというのはよく分かる。
ただねぇ…最近はすっかり自分が歳食ったせいかそういう尖ったセンスは影を潜め、どうしてもストーリーや設定のほうに目が向くようになってしまいまして…。
ということで以下は「どんな人に受けるのか」を分かった上で、その対象から漏れてしまった年寄りの無粋なツッコミを書いてきます。
{netabare}まず、主人公の魔法少女ネームがスノーホワイトでありながら白くないのが気になって仕方ない。
本名からもじったみたいだけど、あのカラーリングはせいぜいペールピンクじゃない?
これは自分が趣味で園芸やってるから気になっちゃうのだろうけど、コスメ関係で女性は更に敏感な気がするが、どうなんだろうか。
もしくは後でパワーアップしてフォームチェンジで真っ白になることへの振りかな?とも思ったけどそんなことは無かった。
で、内容のほうだけど、出てくるキャラはすこぶるバカ揃いです。
選定の段階でそういう人達ばかりを集めたって言い訳はできるけど、とにかく作者にとって都合のいい行動しかしない人形です。
って書くと辛口に聞こえてしまうかもだけど「見た目が魔法少女でさえあれば中身は男だろうがババアだろうがどうでもいい」という意思表示を明確にしてることを評価しての意見なのでご容赦を。
まぁ、ぶっちゃけドロ人形でもゴキブリでもいいんですよ、見た目が魔法少女なら…という作品であると早めに把握しておいたほうがいいかと。
恐らく「美少女動物園・猿山コーナーのボス猿争い(殺し合い)」という位置付けがこの作品の目指してたコンセプトだと思います。
さて、で、自分が「うわこいつらバカだ」と最初に感じたのは2話、ねむりんの死を追及しないでアッサリ誘導にひっかかる点。
並びに同じく2話、モミジ狩りと偽って山に集合してた連中、てっきりその後山火事でも起こして消火活動してキャンディーを稼ぐのかと思ったらそうしない。
ここまでで提示されたルールでは自作自演はポイントにならないというのは示されてない、また一般人に迷惑をかけたらペナルティを負うというのも示されてない。
だったらまずは人殺しなんかよりも自演でキャンディ稼ぐ方向へ向きそうなものだし、なによりもそれで「どこまでの自演が許されるか」の追及で黒幕へ迫ることに繋がったかも知れない。
例えば、魔法少女Aが一般人の首を絞めて、死にそうになった時に魔法少女Bが遮ったらキャンディ手に入る?
もし入るならそこから一般人を抜いて自分で首を絞めて他の魔法少女に遮ってもらったら?それもOkなら次は遮る役も自分でやってみたら?等々。
あともうひとつ、最下位が同率だったら?
極端に言えば参加者全員集計日のキャンディ数が一緒だったらどうなる?
そんなことがまかり通るなら主催者の思惑(=殺し合え~)通りには行かず、別の手で思惑側へ誘導しようとして…でボロが出る可能性もあったハズ。
要は示されたルールが曖昧で、効力も不明瞭で、視聴者からすれば穴だらけなのに登場人形達はそこには目を向けず、驚くくらい従順に黒幕(作者)の思惑通りに動いてくれる。
あーこれは…ダンガンロンパ絶望編と同じ作りですね、視聴姿勢としては黒幕になったつもりで計画がポンポンと上手く運ぶさまを楽しむってのが正解っぽい。
実際その後カラミティーなんとかが一般人を殺しまくるけど、これによるペナルティはやっぱり無いみたいだし。
最終回で黒幕に迫りなんとかする(ホントなんとかするレベル)ぶん、ダンロンよりはマシだけど。
とりあえず、そんな作りなのでキャラの掘り下げとかは考えてはいけません、考えるだけアホ見ます。
というか原作知らないので視聴姿勢が見つかるまでの間、結構アレコレ考えちゃったのよねぇ…。
「魔法少女のバトロワ」って聞くとピンとこないかもだけど「女同士の殺し合い」と言い換えればそっち方面(女囚シリーズみたいなの)期待しちゃわない?
けど「うわぁ女ってこええ」ってドン引きするような描写は無い、みんなサッパリと暴力で解決しようとする。
シスターナナとかあんな簡単な自殺じゃなくて、自分の吐いた薄っぺらい理想論を言質に、他の少女達に“暴力以外”で追いつめられて死ぬ(自分の吐いた理想論を呪いながら死ぬ)とかもできたハズ。
彼氏(カノジョ)が死んだ程度で自殺とか生ぬるい、もっと苦しんで死ね!という嗜虐心を満たす…という方向ではちょっと物足りない作りに感じます。
そこら辺が、どうにもイデオン見てた時代の自分になりきれないストップがかかっちゃってる原因かも知れないなぁ。
まぁ結局、繰り返しになるっぽいけど“魔法少女”である必然性はストーリー的には皆無です。
ホントただの入れ物、マクガフィンの如く他の物に代替可能(いっそのこと正体は八本足の宇宙人でも構わない)で、それをタイトルに持ってくるのはどうなんかなーという疑問は残ります。{/netabare}