「夏目友人帳 伍(TVアニメ動画)」

総合得点
76.9
感想・評価
667
棚に入れた
3555
ランキング
661
★★★★☆ 3.9 (667)
物語
4.0
作画
3.8
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
3.9

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ネタバレ

runa21 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

絶妙なバランス

もうなんて言ったらいいんでしょう
とりあえず「ありがとう」と言わせてください。

原作も好きなんですが、
原作の世界観を損なわないアニメ版もいいですよね~。


基本的には一話完結で
妖怪や人間との交流がメインでありながらも、
ここまでシリーズが続きながらも
単調にならずに、飽きがこないところが素晴らしい。


おそらくは
夏目の立ち位置が明確に定まっていないところが
この物語の一番の魅力なんじゃないかと思う。


親を亡くし、
親戚を転々としつつも、
誰からも受け入れてもらえなかった夏目は
シゲルさんやトウコさんと出会い、
初めて「受け入れられる」ことができるんですよ。
そして学校でも受け入れられるようになります。

だから彼はやっと手に入れた
優しい世界をとても大切にしているんです。

それと同時に彼は祖母のレイコさん関係で知り合った
ニャンコ先生をはじめとした
妖怪たちとの交流から、彼らに対しても好意を持っているんです。


ただ、人間にしても妖怪にしても
悪意を持つ存在はいるわけで・・・

妖怪と関わっていくと、
悪質なものにもかかわっていき、
それが自分の大切にしている人間の世界にまで侵入してきて
壊そうとしてくるんです。

そんな悪意を持った妖怪たちからにゃんこ先生が
守ってくれたりするんですが、
人間側にも、祓い屋という存在がいて、
妖怪たちから守ってくれます。

祓い屋の存在は、
今まで妖怪が見える人間がいなかった夏目にとって、
(それによって彼は常に孤独だった)
妖怪について話すことのでいる
数少ない人間たちなんです。

ただ、祓い屋の考え方は、
妖怪たちと交流をしてきた夏目にとっては
受け入れがたい所もあるんです。


そんな人間側にも、妖怪側にも染まりきらない
夏目のあやふやさが、
この物語の魅力であり、飽きさせないポイントかもしれない。


妖怪とのほっこりした話があると思えば、
自分たちのエゴで妖怪たちに傷を負わせる祓い屋たちの話があったり、
悪意のある妖怪たちが出てきて
夏目の大切にしているものが傷つけられそうになったり、
そこをニャンコ先生や、祓い屋の人が手を貸したり・・・



いい妖怪もいれば悪い妖怪もいるし
いい人間もいれば悪い人間もいる。

物事にはいろんな面があって、
それを夏目という一人の人間の目で見ていくのが
この物語最大の魅力かな。


自分が初めて原作に触れたのは、
まだまだ学生の時だったのですが、
新刊のペースは遅いし、ほぼ一話完結なので、
飽きたら途中で切ることもたやすいんです。

でも、新刊が出たら必ず買うし、
アニメの新しいシリーズとなれば必ず見る。

そんなふうに、
何年たっても、どんなに読み手が成長しても
色あせない何かがこの物語にはあると思う。

投稿 : 2016/12/17
閲覧 : 272
サンキュー:

18

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