たんたんたぬき さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
アニメーションと漫画
何故今頃ハイキュー?それは、白鳥沢戦を見たからです。以前から評価の高い作品でしたが、評価するほどの熱意がありませんでした。しかし、3期見ても落ちない視聴意欲。これは3期まで見て言いたい事があるって熱を残すべきだと思いました。一過性のすぐに冷めるような気持ちではない。
これは原作は知りませんが、アニメの作画に作品を良くしようって熱意を感じます。突飛なバレーじゃないです。リアルか?と言われれば誇張は多いでしょう。しかし、些細な誇張に目くじら立てても仕方ないと思います。奇跡のような人が居て、もしかしたら人間にここまで出来る可能性が有るなら誇張を描くべきです。それが漫画の良さでしょう。それでもこの作品はリアル寄りな肉体が持つ動きの美しさをアニメーションとして表現していると思います。それじゃ実写で良いのでは?スポーツ物の実写は不可能に近いと思います。まずプロでも奇跡のシーンを取らないといけない。それを連続したプレーで見せる。どれだけやり直すのか?他にも役者を使った場合プロの技は苦しい。役者は神様じゃないんだからなんでも出来るわけが無い。
ただ私はちょくちょく突っ込んでくる漫画的誇張面白いと思っています。現在実写じゃなくても3DCGって新しい表現が出て来ました。3DCGが苦手とする不規則な線で描く漫画誇張表現面白いです。しかも基本リアルな動きをするような描写にして時折挟むだけです。かなり上手く使ってて面白い刺激になっています。
スポーツ物の問題で野球で培った漫画表現が他のスポーツにはアニメ化すると合わないって問題が有ります。日本は野球漫画の伝統が長くて、そこで発達した漫画表現が数多くあってそれが現代でも繋がっています。ただこれ他のスポーツだとアニメ化した時に問題になります。特に野球と並ぶ人気スポーツになったサッカーは酷いです。止め絵によるクローズアップが玉の連携などのパスワークを台無しにしてしまいます。ただ確かに止め絵によるシーンのクローズアップって上手いシーンが多いです。どっちを取るのか?でアニメ側が苦心すると思います。止め絵のような絵を間に入れて、そのまま動きにしてしまう。ハイキューのこの作画は面白いと思います。この手の作画は探せば他にもあると思います。
止め絵的表現じゃなくて、わざと漫画的崩しを使ってアニメーションにするって過去に鉄腕バーディー(詳しい人はもっと前にやってるのを知ってるでしょう。有名作より分かりやすい例って意味で書いています)でやっています。一部作画崩壊では?と思う面もありますけどね…。それでも意図してやってるのは分かります。そういった技法からの発展だと思いますが、進化してるとは思います。漫画の止め絵による名シーンのクローズアップの描写と、アニメーションを混ぜた表現だと見ています。
私はアニメーションにあまり拘りません。その私が褒めるから逆にコレはすごいと知って欲しいから書いています。私はマニアックに見た視点が嫌いです。誰でも見れば気が付く事を意識的に価値を気が付かせるように文章にしてるだけです。眼を皿にして見る必要は無いです。
当然ストーリー展開、キャラは面白いですよ。ただアニメーションに感動したって中々無いんですよね。それを書きたくて。本当はストーリーキャラも語りたい部分が有ります。でも何故3期まで見て今なのか?で今時深夜アニメで3期までやってくれる漫画原作有りますか?その感動を書きたいんですよね。だからアニメーションなんですよね。
1期の評価ですが、これは3期まで見た作品の代表としての評価です。