ピピン林檎 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「これでも頑張ってる」
ってセリフ聞いたとき、ちょっと感動してしまったな。
いじめ問題を扱っている作品ということで、お涙頂戴系の内容だったら嫌だなあ・・・と思って敬遠していましたが、全然そうではなくて良かったです。
予想していたよりもずっとメイン・ヒロインが好印象でしたし、サブ・ヒロインも決して悪くない感じに描かれていて流石だと思いました。
このメイン・ヒロイン(硝子)とサブ・ヒロイン(植野)って、{netabare}将也君を巡って実は小学生の時から密かに恋のライバル{/netabare}だったんですね。
だから、植野は{netabare}小学生の時も高校生になって再会した後も硝子にいじめと受け取られても仕方ないくらいキツく当たってしまった{/netabare}のだし、硝子の方は{netabare}高校生になって将也と一緒にいる植野を見たあと、急に髪型をポニーテールに変えて告白を決意{/netabare}してしまったんですね(多分)。
まあ、その将也君の方は、私は余り共感したくありませんでしたけどね。こういう奴はトコトン苦しめばいいと思うよ(嘘)。
勿論本作は原作マンガが優秀なのでしょうけど(※未読)、それを2時間9分のアニメ映画に上手く構成した山田尚子氏(監督)+吉田玲子氏(脚本)のコンビはホント外しませんね。
言語能力が不自由なために教室で浮いている少女の話、ということで以前見た『心が叫びたがっているんだ』と何となく比較しながら鑑賞していましたが、シナリオは『心が叫びたがっているんだ』の方が無理が少なくて上手いと思いました。
でも、作品の迫力は本作の方がずっと上だな、と思いました。
だって、こっちの方が描かれている心情がリアルだったと思うから。
本作のシナリオ自体は色々と粗も目に付くので、その点をマイナスしていますが、2回目も初見時に気付かなかった発見が色々あって楽しめた作品でした。