HINAKA さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
「全国大会編?」放映終了のTVアニメ・シリーズ『響け!ユーフォニアム2』について徒然(つれづれ)に・・・〈その2〉
『響け!ユーフォニアム2』の第12話「最後のコンサート」は全国大会編?と、言えるでしょう。
そしてこの〈全国大会編〉は事実上、既に知られているようにこの最大の話題に関して作品として実に驚くべき表現手法に出ました!何と肝心要(かんじんかなめ)の、全国大会演奏シーンが全く描かれていないのです!!
確かに既に素晴らしい演奏シーンを、見事に第05話「奇跡のハーモニー」(関西大会)で描いているのですから、これを超えるシーンはまず現時点では無理でしょう。
恐らくそれを承知の上で、最高の演奏シーンを05話に持って来たのだと思います。分かりやすく言えば、ここまでは「吹奏楽部の物語」だったのかも知れません。そしてそれ以降は、「吹奏楽部員達の物語」いわゆる学園青春ドラマに、この物語は完全に軸足を移したのだと思います。
そう、この全国大会!を含めて。
〈詳細参照:拙ブログ記事〉→《第12話「最後のコンサート」全国大会編?より》
http://aonow.blog.fc2.com/blog-entry-931.html
無事に全話放映終了となった、TVアニメ・シリーズ『響け!ユーフォニアム2』についての、無遠慮な考察的感想?などを少々…と思ったら、色々あって分割の第1回です。
それにしても、放映終了から約1ヶ月も経った上に越年で同じく1ヶ月以上、このブログ記事の更新も無いとはつくづく情けない次第です。
正直なところ、個人の内面的な事情でブログ更新はおろか、パソコンに触るのも難しい(時間的・物理的な意味では無く)様な状態ですが、今は何とかなっているので取り敢えず年初の御挨拶も失礼して、早速に本題に入ります。
以前の記事《『響け!ユーフォニアム2』第05話》で述べています通り、05話以前とは別に05話以降から最終・13話までの後半全8話に関してのみ、見てみたいと思います。
ポイントは、以下の通りです。
1.最終第13話「はるさきエピローグ」
2.第12話「最後のコンサート」全国大会編?
3.第10話「ほうかごオブリガード」→第11話「はつこいトランペット」
4.第09話「ひびけ!ユーフォニアム」
5.第06話→第08話「かぜひきラプソディ」
なぜ逆順なのかは、問わないで下さい。
〈詳細参照:拙ブログ記事〉→《最終第13話「はるさきエピローグ」より》
http://aonow.blog.fc2.com/blog-entry-930.html
それにしても、最近の公立共学普通科高校の男女比は、圧倒的に女生徒の方が多いのでしょうか?
吹奏楽部に限ってい言えば、確かに音楽ですし女生徒の方が多いのは納得できますが、この物語の舞台である「府立北宇治高等学校」は、画面で見る限り圧倒的に女生徒率が高く見えます。少子化の影響もあって、元公立女子高が共学普通科高校へ変わった例もありますし、その場合少なくとも当初は圧倒的に女子率が高く、男子生徒は肩身が狭かったりしますが・・・。
《『響け!ユーフォニアム・2』はこの先どうなっても、第05話「奇跡のハーモニー」で伝説となった・・・。》
《》
いやもう、既に第06話以降も放映されているので、今更感は拭えませんがとにかく、《凄かった!》のが、『響け!ユーフォニアム・2』第05話「奇跡のハーモニー」です。
この後、どんなに理不尽な展開が待っていようと、理解不能なストーリーだろうと、作画崩壊しようと、この第05話だけで充分に、この作品は「伝説」になったと言っても、過言では有りません。
カラオケはほぼ「アニソン」オンリーな上に、中学教師に「今時リズム感が無い何て・・・」と言われ、高校教師に「音痴っているのねェ~」と評された手前。
音楽に関して技術的な良し悪しなど、言える立場ではありません。ただこの時、ラストのクライマックス「全日本吹奏楽コンクール(高校の部)関西大会」のでの演奏シーンは文字通りの、〈圧巻〉でした。何が凄いかにが凄いって、後半開始から約5分後の呼び出しアナウンスから、エンディングまでの約10分間《セリフ一切無し》の、演奏のみで場面は過ぎて行きます!
この演奏と、後は微かな周囲の息を飲む音や、譜面をめくる乾いた音だけ。
まさに自由曲演奏時間の約10分間を、リアルに同時体験できます。もちろん画面上では、それぞれの登場人物達が、様々な思いを抱いてここまで来て、この僅か12分間(課題曲を含む規定演奏時間で超えると失格)にある意味では己が全存在を賭けて、大胆にかつ細心に演奏をする姿が描かれています。
ですがこの場面、〈目を閉じて〉音楽だけを聞いていても、充分にその思いと細心にして大胆な、音の表現が伝わって来るように感じます。このTVアニメ・シリーズを、1期から見続けて来た人はもちろん。初めて2期から見始めた人にも充分に伝わる、素晴らしい演奏表現です!
まるで、かつてアナログ・ラジオで良くあった、ラジオ・ドラマの名演奏シーンを聞くかのような、錯覚すら覚えます。
当然難しい、今まではアニメーションでは表現不可能!とさえ思われていた、各楽器の演奏表現。
特に管楽器は、空気の吹き込み方や指の抑え方。更には指の滑らせ方から、管のスライドのさせ方。同じ楽器でも、性別・体格・個性によって、全く同じやり方は2つと無い。同じに見えて同じで無い、微妙なズレまでも見事に表現して見せた、デジタル(CG)とアナログ(手書き)の見事な合成!
文字通り不可能を可能にした、TVアニメ・シリーズにおける一つの快挙でしょう!!
〈詳細:拙ブログ記事〉
URL:http://aonow.blog.fc2.com/blog-entry-914.html