蒼い✨️ さんの感想・評価
3.1
物語 : 2.5
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
センチメンタリズム。
アニメーション制作:コミックス・ウェーブ・フィルム
2007年7月3月3日に公開された劇場版作品。
監督は新海誠。
【概要/あらすじ】
1990年代前半の東京を舞台とした、小学生の男女の貴樹と明里の物語。
お互いに強く惹かれ合い両想いですが告白するに至ってない“ふたり”は、
どちらとも親の転勤で転校が多く、やがて離れ離れになってしまいます。
幼い恋を心に刻んだ“ふたり”
時が流れて大人になっていく、それぞれの歩んだ人生を描いた三話構成のアニメ作品です。
【感想】
私が初めて観る新海誠作品。
ジャンルは恋愛ですが、描き方が変わっていますね。
片方はキレイな想い出として処理して今の人生と新しい恋を幸せに生き、
片方は想い出を美化しすぎて幸せの芽を自ら摘んでいるという。
作中で二人の明暗を分けている感じですが、
男女の恋愛の価値観の差というのでしょうか?
主人公の男視点としては、自業自得ながらもバッドエンドっぽいのですが、
不器用の一言で片付けて良いのでしょうか?
小学校時代の恋を引きずったがために、
新たな恋がどれも上手く実らずに人生も迷走を始めています。
主人公は二十代半ばであり人生はこれからかも知れませんので、
作品終了後の人生で持ち直しを期待というところでしょうか?
そんなに明里が好きで、別の女性と付き合っても忘れられないほど想いが根深いというのなら、
映画の中の描写だけでは、互いにフェードアウトして一切連絡をしなくなったのが理解できないかも?
“送らない手紙” “届かない気持ち”
このアニメは何を伝えたかったのでしょうか?
映画で観た限りでは貴樹がナルシズムと自己憐憫で、
幸せを得るチャンスを自分から片っ端から潰して墓穴を掘る物語ですよね?
失恋を経験した男性が主人公に共感を得て感動をする作品なのでしょうか?
カップルで観て互いに意見交換をしたり、こうならなかった自分たちに安堵したりして、
イチャイチャするアニメなのでしょうか?
視聴者の境遇や経験によって評価や感想が著しく変化するアニメかな?という気がしました。
・背景がとても綺麗。
・女がバカじゃない。(その代わり主人公がウジウジしすぎてアカン)
・一話目の貴樹と明里のラストシーンで終わっていれば良い作品でした。
この作品にも見るべき長所は多々あるのでしょうが、
私の価値観がこの作品にフィットしなかったのか、
貴樹に人間的魅力を一切感じられなくて感動しませんでしたし、
なんとなく、物語もトレンディドラマの系譜そのまんまな気がしましたし、
あと、山崎まさよしの歌もしつこく思えて特に私の心に染みませんでした。
この作品では男性には男性の、女性には女性の人生があることが示されており、
女性キャラが主人公のハーレム要員でしかないという何処ぞの安直な世界よりは良かったですが!
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。