cecil♪ さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
召還先での苦悩と成長の物語です
あらすじ
「目覚めよ」という声を受けて目を覚ましたハルヒロは、自分がどこともしれない闇の中にいること、そして名前以外の何も思い出せないことに気付く。同じ境遇の12人が揃って外に出ると、そこは赤い月が照らす地「グリムガル」であった。
途方に暮れるハルヒロたちだったが、そこに現れた案内人に誘われた「義勇兵団レッドムーン」の事務所で、人類が魔物と戦っていることを知らされる。
そして、この世界で生きていくために義勇兵となってその戦いに身を投じるか、街で細々と生きるかの選択を迫られた。
決断できないハルヒロを尻目にいち早く動いたレンジは、見込みのありそうなメンバーを誘ってパーティを組み、結果としてハルヒロたちは残された者同士でパーティを組むことになってしまった。
各々が義勇兵としての職業に就き基本スキルを習得し、何とか体裁を整えたハルヒロ達はグリムガルの大地での冒険へと旅立ったが、そこには過酷な現実が待ち構えていた。<灰と幻想のグリムガル wikipediaより>
(wikipediaのあらすじが非常に解り易かったので、引用させて頂きました。)
まず、よくある異世界召還ものと違うなあと思った点が2つありました。
召還されても何一つ特別な力を持ってないと言うこと(最近はこちらが主流になりつつありますが...)と召還前の記憶が一切ないということです。
みんな、自分が何者でなぜここに居るのかすら知らないという設定は世界観としてすごく面白いと思いました。
その分生きるための苦労や成長へのふり幅が大きくなりますよね。
そしてさらに素晴らしいと思った設定は敵のモンスター(ゴブリンやコボルドなどRPGの世界ではお馴染みキャラ)にも組織があり、生活があるという事です。
モンスターが酒を飲み、トランプをやり、農業や畜産、採掘を営むのは斬新でした。
それらとハルヒロたちの生活が絡みあって、ストーリーに大きな進展はなくてもかなり面白かったです。
それでも物語評価3.5なのには理由があります。
それが
{netabare} 書いている方もいらっしゃいますが、泣かせる演出です。
これってかなり紙一重の部分があると思いますが、制作側の「泣かせよう」という意図に気づいてしまうと一気に興ざめするのが普通です。
上手な作品は気づかせないんですよね。
そこがちょっと気になりました。
そして、泣くシチュエーションには2つのタイプがあると思うんです。
一つは誰かが亡くなるなど悲しいシーン、もう一つは再会や絆などを表現する感動するシーンですよね。
個人的には後者で泣きたいんですよ。
ですからマナトやメリーの仲間たちが亡くなるシーンと同等以上にハルヒロの生還を盛り上げて欲しかったです。
(だから自分はフランダースの犬が好きではありません...って関係ないですね(笑)) {/netabare}
という感じです。
ただ、観て損はない作品だと思いますし、序盤はちょっと辛いですが中盤以降面白くなっていくはずですので、気になる方は観てみてください。