boobooboo さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
(他のことをしながら見る)ながら見は禁物です。
*原作のネタバレも含むので未読の方は読まずにスキップしてください。
原作も良いがアニメも負けじといい出来です。13話ですが重厚なお話でものすごく見入ってしまいます。
内容は他の人も言っている通りで社会公社という国営の公社に引き取られた少女とその監察官のお話です。確かに少女が国家のために暗殺をするという設定は非現実な設定ではありますが物語は非常に作りこまれています。ながら見すると細かな見所を見過ごしてしまうのでやめましょう。
いろいろな意見があると思いますがこのおはなしの魅力は「矛盾」をしっかりと捉えているところだと思います。
本作には多々の矛盾するような組み合わせがあります例えば、人を殺す瀕死から生き返った少女、洗脳なのか本心なのかわからずも監察官に好意を持つ少女、戦闘用義体の女の子を普通の女の子として扱う。
これらの矛盾は登場人物の少女そして監察官の感情を常に揺さぶり続けます。ある監察官はその矛盾に目をつぶるために少女を道具として扱い、ある者は少女を利用しながら自分の殺された妹を重ね苦悩し、またある者は自暴自棄に陥る・・・。
個々の少女や担当監察官の設定上の個人的な背景を細かく捉えキャラクターの言動を注意深く構成してあるので、このアニメは何度見ても前に気づかなかったような言動の真意を発見をすることがあります。
アニメーションの出来もかなり良いと思います。作画は癖がありますがなれるとそこが逆に良いです。声優さんの演技ものすごくキャラクターの心理を読み取っています。
隠れた名作ですね。