ふわふわマショマル さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
大人が楽しめるアニメかな?艶っぽくて粋な江戸っ子!名作です!
こんなアニメはずーっといつの時代でも生き続けていける名作だと思います。
時代設定が世界大戦前からで、とてもノスタルジックな作画でキレイです。
ヒューマンドラマ的作りで、私は最初から引き込まれました。
物作りしてたり、芸術的な事やアーティスト的センスのある人がこのアニメを見るとちょっと感動すると思いました。
落語家の生涯を物語としています。
「ひをし」での発音が残ってる江戸っ子が存在していた時代風景。
このアニメは、声優さんがとても頑張ってると思いました。
落語を演じるのはきっと大変だったと思いますが、とてもよく演じられて。
きっと、監修の落語家さんが声優さんのトレーニングをしていたのだと容易に想像できます。セリフのメリハリや、落語の時の演じるのは本当に素晴らしかったです!
こういう深みのある、声色がいろいろと変わるんです。この声優さんたち菊比古(有楽亭八雲)石田彰さん、与太郎(有楽亭六助)関智一さんって今更ながら凄いです!
セリフがあの時代の言葉を使っているから、今の時代で理解できない人も居るかもしれませんね。吉原って何?っとか、あかせんを知らない人は沢山いそうでうね。
ググって調べてみてください。
エピソードが増すごとに、落語の部分のセリフもまるで歌っているようにスムーズに。
そのように想定して最初から録音してたら本当に凄いと思います。
なんだか、艶っぽいシーンも有ったりで昔の何も無かった時代だからこそシンプルでとてもロマンチックにそれがとても艶っぽく感じてしまいました。
ランタンの灯火のお部屋はちょっと艶っぽいシーンで使われていたり、古っぽい部屋の雰囲気がとてもよく出ていて、以外と和めるのです。
使っている色が、原色は着物以外は少なくて、自然素材の色で目にも優しいです。
音楽はJazzを使ったのはとても粋な計らいですね。
何と言っても、この時代でのビッグバンド的な音楽やダンスホール的音楽は、雰囲気をさらに高めてくれています。OPの椎名林檎さんの作詞作曲で林原めぐみさんの歌が艶っぽくてとても好きになりました。椎名さんっぽい曲です。
三味線や笛や太鼓の音がなるお囃子(おはやし)がとても心がしっとりとしました。
夜に、ひっそりと観ても神経が逆撫でされずにすみました。
芸事が甘い世界ではないけれど、芸者とか芸妓とか、落語とか、三味線・太鼓・知らない世界でトラディッショナルな題材は見たいと思いました。
何でも有る今の時代だからこそ、こういうアニメはとても価値があると思いました。
2017/10/16 追記
落語家 志らくさんのツィートより
「元禄落語心中の八雲師匠、つまり石田彰さんの落語を聴いてつくづく思う。何故聴きやすいのか。それは個を抑えているから。落語家は個を出す事によって売れると勘違いしている。それが芸の最大の邪魔。個性というものは無理に出すものではなく押さえつけても自ずと出てくるものなのです。」
とても深いコメントですね。難しいと思います、ただ石田さんの声は7変幻します。これが本当に凄いというか天才だと思います。次のシーズンできっと更に変幻する事を期待しております!