johntaro さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
戦と美術品と人
信長、秀吉、家康あたりのいわゆる戦国時代については、これまで様々な作品があり、語り尽くされたと思っていました。
この作品ではそこに「名物」と言われる茶道具を絡めることにより、人の欲望が描かれていると思います。
あるひとにとって名物は自分より上の存在への憧れであり、ある人にとっては権力の象徴であり、別のひとにとっては生き方であり。
それらの願望というのは、現代の我々もいずれかの形でもっているものなので、キャラクターをより生き生き感じさせてくれました。
戦国時代の非情さもありますが、主人公が基本お調子者なので、喜劇とのかみ合わせが良く、重くなりすぎないのも作品の魅力でした。
歴史物の重厚さをもちつつ、人の繊細な機微を描いた傑作だと思います。