蟹チャーハン さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
バトルもんだけどハッピーファンタジーの大本命。なのはならば子供に見せてもOKと思える理由とは
なのは(1期)のレビューに追記して更新すること5回。
このままだと見終えてる2期のエースのレビューが一生書けなくなりそうなので、
ここらでそろそろ本命に移りたいと思いますw
いまから12年前に1期が放映された、当時の新感覚魔法少女アニメの2期相当なのが本作のAsエースです。
魔法石のかけらをめぐって2人の魔法少女が激しい戦いを終えた前作から半年後が本作の舞台だそうで、
たぶんまだ小学三年生のままじゃないかと思います。もしかしたら四年生になってるのかも?
9歳と10歳。10歳未満に猛烈なこだわりがある人以外ならば、まぁ、どっちでもいいか。
とりま、前作では2人の魔法少女の息詰る攻防と思いに焦点があてられましたが、今回はさらに輪をかけて
なんともいえない切ない理由による戦いが繰り広げられます。
うれしいことに、なのはの傍らには、前作で敵ともいえるライバルな存在だったフェイトちゃんがいるじゃないですか!
まさに最強コンビ、プロレスでいえばアニマルとウォーリアみたいなもんですね(なぜ男子プロレスラー?)
くだらない話しはここらまでにして・・・
前作のなのはも確かにおもしろかったのですが、リアルタイムで視聴していない自分からすると、
そこはやはりいまのアニメ(魔法少女関係)との比較が意識としてあったりして、
純粋に物語の出来の良さを評価していたかと問われると微妙なところもあるんですよね。
ただ、このエースは本気でおもしろいと言えます。断言できます。
まず敵といっていいのか今回も微妙な敵キャラが抜群で、その戦う理由が素晴らしい。
なのはたちと何度もやりあうことになる四人の魔法騎士のうちの2人の戦闘スタイルが剣と槌の近接戦闘タイプで、
これでもかとばかりに肉弾戦にもちこまれるんです。
特にちびっこ少女のディーダちゃんの槌の迫力はすごかった。
魔導エネルギーを詰め込んだマガジンを装填してからのぶっこみシーンは、当時アニメを生で視聴してたら失禁もんだったかもしれません。
正直、斬り合ったり叩きまくられたりするのを見ていると、魔法でなくてもよくね?
みたいに思えるときもあるんですが、魔法=レーザービームばかりではつまらないですしね。
そして戦う理由ですが、それが難病に冒された騎士の主(マスター)の命を救うためなのが素晴らしい。
私利私欲のためでもなく、誰かを傷つけたいと思うわけでもなく、願いが叶うと信じての行動です。
前作のなのはだって、DV母の悪行の理由は魔法石のかけらを集めて伝説の惑星に行きたかったですからね
(行けるもんでもなく、そもそもそんな星はないらしいというオチつきw)
まぁ、これだって責めるのには無理がある設定です。
つまり、なのはシリーズの悪ぽい人は、果たして本当に悪なのか謎ってことろがおもしろいんです。
この手のテーマで思い起こされるのは、海外ドラマのニックフォーリンとかですかね。
ひところ話題になったメンタリストのサイモン・ベイカーが主役の海外ドラマといえばわかるか。
製作は2001年。大手弁護士事務所に勤務する、お坊ちゃま弁護士のニック君がドラッグで逮捕されて、
奉仕活動の一環で無料の弁護を引き受けることになるのですが・・・。
相談に来る人は誰もが貧しかったり、誰もが心を痛めていたり、どちらが悪いといえない状況であったり、
正直、何が正解なのかわからない結末ばかりを迎えることになります。
そのとき一番の弱者の味方になってあげたつもりでも、未来をふくめて考えれば、
それが本当にベストな選択だったのかと、常にニックも悩むのです。
自分はこの手の話しが大好きなんで、一話ごとにドラマを見終えた余韻を味わいながら
自分なりの考えをまとめたりしていましたが、、、これをまんまアニメでやると不評でしょうねぇw
話しが脱線しかけたので戻しますが、エースにおけるキャラの善悪は判別が難しく、
それゆえに戦う理由もわからなくなるし、特に騎士たちのマスターであるハヤテがいい子で
さらに事態が複雑化します。
特にハヤテの病の悪化が早まり、命運が尽きようとしてきたときですね。
ハヤテが死亡しても問題の根源は未解決なままで終わって、次の大災厄を巻き起こすだけ・・・
という無茶設定もパンチが効いてました。
最終的に、よくわからない大騒動を巻き起こしてからの、ありがちな巨大○○で決着がつくのはご愛嬌ですが、
本作も十分にリリカルで壮大な叙事詩をつくりあげたなと思えます。
追記
・なのはらしさの特徴は、次回持ち越しでのハッピーファンタジーにあり?
そして無印なのはとエースの2作品の最大の特徴が、物語の終盤の激戦を終えると、
それまで敵もしくはライバルだったキャラが仲間になっていて、視聴者からすると
思い入れのつくりやすいボーナス感満載のハッピーファンタジーなところでしょうか。
一昔前の少年マンガならではのありがちな展開ですが、大団円なハッピーエンドはいいものです。
特にダークファンタジーが流行のいまどきアニメなバッドエンドが苦手な人にはいいかもしれません。
特に無印からエースでのフェイトの扱いはよかったですね。
次回作で持ち越しスタイルで仲間になるのは新鮮でした。
エースから次作のストライカーズにかけても、敵であった四人の騎士がなのはの味方になっていて、
それはもう頼もしい仲間になっています。
てか、敵のマスターだったハヤテが、なのはの上司扱いになるから面白いもんです。
<まだ続きます>