セメント さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ガタガタ言うな、黙って見やがれ!
マングローブオリジナルアニメはレベルが高いの多いですね。
「ビバップ」で名を馳せた渡辺信一郎監督作品、日本国内よりも海外人気が高い印象です。
<物語>
江戸時代と言いながら、現代化が進んだ世界を舞台としており、キャラの容姿言動も随分と今風です。
向日葵の匂いのする侍を探して、腕に自信のある剣士二人とお転婆な娘一人のお馬鹿な珍道中といったところでしょうか。
シリアス回とギャグ回が恐ろしいほどバランスよく混在していて、見出したら止まらない作品とは言い得て妙です。
<作画>
キャラデザは中澤一登さん、何話かは自ら原画も描いています。
なんといっても本作の醍醐味は殺陣シーンにあると思います、色気が匂い立つような軽やかな剣捌きはただただ感動します。
音楽のタイミングにピタリと合わせて絵が動いているので、メリハリが付いて見やすいですね。
<声優>
ムゲンに中井和哉さん、ジンに佐藤銀平さん、フウに川澄綾子さんのメイン三人の他、ゲストキャラはやけに有名な声優が用意されてました。
「ビバップ」のスパイクも演じていた山寺宏一さんもチョイ役で登場しますよ。
<音楽>
OPをNujabesが担当し、EDの「四季ノ唄」についても作曲してます。
残念ながら2010年に交通事故で亡くなっていて、新しいタイアップが生まれないのが悲しいです。
<キャラ>
ラストのシーンが良いですよね、三人はそれぞれ別々の道を歩み始めるシーンは無限の余韻に浸れます。
ひょんな出来事が三人を結びつけ、離れ離れになるのもまた突然、そんなものなんですよね人との出会いなんて。
"また、いつか"とフウは言ってますが、果たして会えるのか会えないのか、誰にも分からない。
少し切ない終わり方でしたが、ここがまた本作らしいです。
フジテレビで放送していた本作は、元々26話放送の予定が17話で突然打ち切り同然に放送が終了してしまったんですよね。
フジテレビは前に「R.O.D」でもやらかしてますから、不信感を抱くファンも多かったんです。
結局BSフジで18話以降を2期としてが放送され、変な分割がなされちゃってます。
地上波で全話放送することのなかった不遇の作品なんですが、中身は面白いことに違いはありません。
私個人も近々見直したい作品です。