ばぶえたん さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
リアルな描写の多い音大関係者のバイブル的作品
基本的にはテンポもよくギャグ要素もたくさんあるので、楽な気持ちでサクサクおもしろく観れます。
ラブコメや恋愛モノは苦手ですが、こちらは大丈夫でした。
ドラマ版は演奏演技、音大生キャラクターが演技くさく、苦手で観てませんでした。
少女漫画原作ですが、男性の方や大人でも観やすく出来ています。
のだめ他ボケ役に鋭くつっこむ千秋のキレ味が爽快です。
ちなみに、のだめ役の声優さんは実際に音大(短大?)のピアノ科卒です。
が、題材としてはかなり本格的な内容を取り扱っており、微妙で繊細な心理の描写も多いです。
周りに音大出身者が多く、自分も音大に行きたかったので、とても楽しめました。
今も音楽の勉強をしていますが、音楽の勉強をすると必ずのようにぶつかる壁が細かく表現されており、「あるある」「わかる」と共感する場面がたくさんあります。
内容がリアルなので、実際の演奏家にもファンが多く、現在でも男女多くの音大生が観ているそうです。
学園モノとはいっても大学、音大は将来音楽で仕事をしていく(しかも卒業後の仕事の舞台は世界基準になってくる)人間を育てるので、みんな真剣です。
本当にこの道でいいのか、悩んだり挫折しながら進んでいきます。
その真剣に取り組み、悩み、もがく様子がとてもはっきり表現されていました。
音楽の表現にも凝っているので、「どうせなんちゃって音大物語でしょ?」と思っているような方やクラシック好きな方でも見応えあります。
(私もその口でしたが、いい意味で期待を裏切られました)
リアルな問題を各キャラクターが個性豊かに乗り越えていく痛快さも見所です。
ここからパリ編・フィナーレへと続いていくのですが、この作品だけでも十分楽しめます。
個人的にはパリ編は恋愛要素が強すぎるので、これくらいの方が好きです。