どらむろ さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
(女性向けの)中二病バトル&キャラ萌え路線。ファン向けな面もありますが、後半の絆の話は良かったです。
月刊コミックジーンの漫画原作、全12話。
主人公含む人間と、相棒の「サーヴァンプ」という吸血鬼がコンビを組み、7組が2派閥(+1)に分かれて異能バトルする感じ。
基本、女子いません。
パートナー同士の絆と、兄弟間の確執も含めた関係性が見所でした。
あとネコ好きor梶裕貴ファンの方にはオススメかも?
…多過ぎるキャラや設定が詰め込み過ぎ、一見さん(私)は戸惑うのが難。
絆のドラマは割と良く、全体の流れはシンプルなので、(一見さんで気楽に流し見ても)印象は悪くなかったです。
{netabare}『物語』
お人好しな主人公・真昼(人間の高校生)が「怠惰のサーヴァンプ」クロと出逢い、契約。
サーヴァンプとは契約した人間から血を貰い命令に従う(といっても、関係性は様々)吸血鬼で、七つの大罪を冠した7人兄弟。
普通の高校生で平穏を好む真昼(と怠惰なクロ)であったが、吸血鬼同士の抗争に否応なく巻き込まれるのだった…。
人間と人外がコンビ組んで戦う系の中二バトル、その過程で他のコンビと出合って交流したり、確執のドラマが繰り広げられる。
基本的に「キャラ萌え」作品、カワイイ少年たちの関係性やリアクションが見所でしょうか。
怠惰なクロの黒猫形態がけだるげで可愛かったり、他コンビの少年たちの関係も面白かったり。
主人公陣営は常識人多く、敵陣営はエキセントリックな狂人多い。
…主に味方陣営のボケツッコミのノリが楽しそうな雰囲気なのが、後述の置いてけぼり感の中でも最低限は視聴続けられた見所でした。
少ない尺に大勢のキャラ詰め込んでいる&敵のテンションがおかしい為か、(よく分からんけど2陣営が何かで争ってるんだなー?)と何となく分かる感じ。
(原作ファンではない一見さんには)キャラに思い入れ感じる間もなくドラマが進むので、悪くはないものの良くも無いです。
そんな流れの中で、中二バトルも微妙。
でもよく分からん異能多かった中では、頭の良い御園(と相棒のリリィ)の戦い方は中々良かった。
ハッタリ利かせた古くさいノリは嫌いじゃ無いです。
…ただ、前半は「誰が敵で味方か?こいつら何のために戦ってるのか?」がイマイチ分かり難く、漠然とバトルしている感も。
また、やる気の無いクロが敵にやられて瀕死→サーヴァンプだから平気
な流れが些かワンパターン。
主人公組があまり活躍しないのは…。
中盤まで何となく観ていくと…
吸血鬼たちの兄弟ゲンカの理由や、各々の過去のトラウマが判明してくる辺りから面白くなってくる。
10話のロウレスの過去エピソードが良かったです。
ロウレスが愛した人間の女性はとある国の姫、気高き姫が国の為に自ら犠牲となるが…報われぬ哀しき結末。
ドラマチック!これはロウレス、こんなにも苦しいのなら愛などいらぬ!となるのも分かりました。
相棒のリヒトとの関係性も良い感じ、絆パワーで反撃に転じる流れは盛り上がった。
11話。いつもけだるげだったクロがロウレスに「ありがとな、許さないでくれて」も、結構グッと来ました。
怠惰さの裏に潜むクロの真意、兄弟の確執の中心にいるクロの想いを受けて、兄弟の絆が固まり、ラスボス戦に至る。
…ラスボスの憎悪と解決の流れは良く言えば王道ながら、やや拍子抜けでした。
…総じて、最後まで通して観ると案外よく纏まっていたキャラドラマでした。
一見さんにも、兄弟ケンカの最低限の事情は伝わった。
ただ良さが分かるのは通して観た場合なので、前半の詰め込みでの置いてけぼり感と、キャラ多過ぎる故の個々の印象が散っているのが惜しい。
3点か迷うところ。惜しい面は多いものの、後半が良いので、視聴後の印象は悪くないです。
『作画』
キャラデザは良かったのでは。
クロのけだるい感じや、御園の表情変化などが萌え所か。
異能バトル描写は悪くはないものの、演出が微妙。
『声優』
梶裕貴さんのけだるげな感じがかなり良かったです。本気モードとのギャップも。
…そういえば梶くん「ばなにゃ」でもネコだったw
下野紘さんのツンデレ美少年も絶品。
村瀬歩さんのショタ演技も流石。
声優陣は豪華、藤原啓治さんの貫禄も流石でした。
リヒト&ロウレス組の島﨑信長さん&木村良平さんコンビも終盤熱演。
…松岡禎丞さんの、リゼロの怠惰と並行しての狂人キャラも注目でした。
松岡さん、狂人役が上手すぎる。
『音楽』
(出だしいきなり)海老食べられたああああ!
それガチ奈良公園大きい系 部屋の位置は決まってぬ少女
ピーマンで悲しみ降参した 宮根ボタンが詰み乙ずっと白い
飢えて正座なう更生した
…叫べロビンです断罪者!サラダ召すから すっぴん性格薄っすい!
合コン狙いの30歳 ✝闇の支配者けんたろうさん✝ ウェルカム節約なう
(ここからサビ)
海老、タイ米、カレー、チーズ 外に行ってみろ→わぁ近場
腐ったらやべえ
…以下ラストまで一気に
…ニコニコ動画でのOPの空耳です。
「最弱無敗のバハムート」「プリンス・オブ・ストライド・オルタナティブ」
に続き、2016年度アニソン空耳アワードはサーヴァンプOPに決定♪
うーむ、不思議と何となく意味が通っているような?
なんか、空耳歌詞の人物像が見えるw
何故適当な空耳なのに意味が通るのかw
『キャラ』
主人公の真昼は容姿とお人好しの性格が何となく「実は私は」の主人公黒峰朝陽と重なる。性格はかなり違いますけど。
熱血で正義感の強い好少年、主人公の資質は高いハズなんですが…
どうも多数のキャラに埋もれてしまった感。
…真昼の親友の桜哉(さくや)も友情と目的の狭間で揺れる良いキャラでしたが、やはり詰め込み展開の為か印象が薄い。
怠惰のクロがけだるげで可愛かった。人間形態も、ネコ形態も。
またクロ殿が死んでおるぞー!
やる時はやる男、しかし真の魅力が分かるのが終盤辺り。
「許してくれてありがとう」ではなく「許さないでくれて」ありがとうな辺りが良いキャラだと思った。
怠惰な態度の裏には、兄弟たちの業を1人で背負った重みがあったんですな…。
主人公組よりも、御園&リリィ組と、リヒト&ロウレス組の方が印象に残った。
ツンデレ美少年良いですな。人間主人の精神力と知恵で司令塔としての活躍良し。
作風違いますが何となく、御園は黒執事のシエル君っぽい。
チビ吸血鬼ヒューが可愛い。
椿を筆頭に、敵は戦闘狂多かったが多過ぎて埋没していた感。藤原啓治さんキャラの強キャラ感は良かったんですが…
4点か迷うところ。主要キャラのポテンシャルは高いので、キャラに愛着持てた人ならば一段評価上がりそうです。{/netabare}