あすは さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
アニメと原作両方についてになっちゃった
なんというか、えらく惜しい作品って感じ。もっともっとよくなったはずなのに、という思いがあります。
原作は、ラノベ界でも数少ない、大人でも読める田中ロミオさん。ちょっとパロディ面が強すぎるのがもったいないけれど、設定がよい(自分好み)ので、全部読みました。はるか未来の衰退した元人類と、新人類のお話。SFでは割と使い古された設定だけど、それを新しい感覚で復活させてますね。
最近小説なんてまったく読まなくなったけど、唯一、読む気のおこる作家さんです。
多分個人的に「おしい」と思うのは、一番中核になる5、6話「妖精さんの、おさとがえり」がいまいちだったから。廃墟になったはるか過去の都市の中を冒険するとか、もうその雰囲気だけで最高のお話しなのに、何だかがちゃがちゃしちゃって…。
多分、メインのテーマが、その探検でなく、サブタイトルにもなっているように、「おさとがえり」だったからでしょうけど。
でももうちょっとゆっくりと静かな感じでやってもらいたかったな、というのが、個人的な好みからの思いです。だって、そういう世界でしょ?
他の回は、文句なし。9話の「ひょうりゅうせいかつ」、ラスト2話の「ひみつのおちゃかい」はよかった。特に「ひょうりゅうせいかつ」は、1話で完結するお話しとしては、完璧に近かったのでは? この1話だけでも、このアニメは名作認定余裕です。
アニメは時系列をわざとばらばらにしてますが、これはよかったのかどうか、ちょっと判断できません。10話「妖精さんたちの、ちきゅう」が一番最初だったほうが、やっぱり入り込みやすかったような気もしますが、試みとしては面白いので、よかったということで(^^;
もっとアニメでやって欲しかったお話しも、いくつもあります。でも2期はないんだろうなぁ(あるとしても、原作最終話はちょっといまいちだったので、やらないでほしい(^^;)。
絵柄も音楽(OPのぞく、嫌いってわけではないよ)も世界観にぴったしだったし、EDの絵は、この作品をよく理解しているなあと思いました。「進化」がキーワードですね。
でもまあ一番いいたいのは、すごいもったいないので、田中ロミオさんはちょっとパロディに頼るのは控えるべきだと思いました(えらそうに(^^;)。