「舟を編む(TVアニメ動画)」

総合得点
73.2
感想・評価
669
棚に入れた
2939
ランキング
1042
★★★★☆ 3.7 (669)
物語
3.8
作画
3.7
声優
3.8
音楽
3.5
キャラ
3.6

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かしろん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

辞書、使ってないなぁ

【4話まで見て 感想書くのに気を使う】
最近、辞書って使ってますか?
私はサッパリです。
この文章を打つのもパソコンです。当たり前ですが。
入力してて「ん?」と思った言葉はグーグルさんでサクッと検索。
便利な世の中になったものです。

何年くらいが舞台の作品なんでしょうかね。
社会人で「パソコンが使えない」と言っているのでここ数年ではない。
表計算ソフトみるとWindowsっぽいから多分95年以降。
営業として携帯は半必須。その携帯は折りたたみ型。95年くらいだとまだ携帯そのものが
そこまで出回って無い。
観覧車がお台場のやつ(東京事情に詳しくないので違うかも)だとすると、99年開業だそう。
このあたりを考えると1999年から2000年くらいなんでしょうかね。

その頃、ブラウザでホームページを見ることを「ネットサーフィン」と言いました。
また、ブラウザで「インターネットエクスプローラ」と双璧を成していたソフト「ネット
スケープナビゲーター(略称ネスケ)」のデスクトップアイコンは船の舵、操舵輪でした。
果て無く広がるインターネットの世界を、水平線の向こうまで果て無く広がる海と見立てて
いたことが良く分かります。

そんな時代の物語で、編纂されるアナログな辞書の名前が「大渡海」。
言葉の大海原を渡る舟を編む。
なかなかに面白いです。

舞台が2000年とするとWin98seからMeへと入れ替わっていく時期。
社会人が「パソコンやITはさっぱり」と言っているのは時代考証として多少?が無いでは
ありませんが、作品としてアナログとデジタルの対比を描いている部分はありますので
仕方がないですね。

しかし・・・言葉を大事にするアニメなので、感想を書くのに気を使います・・・
誤字脱字誤用には目を瞑って頂けると有り難いです。

【最終話まで見て 落ち着いた良い作品】
最後まで見ました。
上に【4話まで見て】の感想がありますが、【最終話まで見て】の感想でも問題無い
なぁ、くらいに物語として、とても落ち着いています。
勿論、色々なことはありますし、途中でいきなり年月が一気に飛びますので、携帯が
スマホになったり、人事異動云々などがあったりもします。
でも、基本的にやってることはずーっと一緒なんですよね。
「大渡海」という辞書を編む、ということです。

劇中に何度も観覧車が映ります。
松本先生のお部屋の書棚にも観覧車の模型があります。
その場でグルグル回り続けるもの。ただ、乗せる客は違う。
辞書を編むということのまんまですね。
その場で同じ作業を繰り返すもの。ただ、扱う言葉は違う。
物語が派手になりようがありません。

最後に山場として大きなトラブルがありますが、これもアナログチックに人海戦術で
乗り越えます。時間経過でOA化も進んでそうなもんですが、デジタルに頼らず、
アナログに粉してこその本作品です。

さて。
本作は非常に落ち着いた作品です。
刺激が欲しい人、ネタバレされるとくやしいみたいなアッと驚く展開を求める人、
そういう人には正直向いてない作品だと思います。
でも、週に数多の作品が放送されている今、週に1本くらい、こういう落ち着いた
良作に触れてみるのも悪くないと思いますよ。

投稿 : 2016/12/28
閲覧 : 239
サンキュー:

14

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