funes さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:今観てる
アニメ化で専門性を出して欲しい
原作や映画がすでにあるようですね
アニメの方を見ていますが、期待していた展開よりも広く浅くなっている感じがします。多分原作や映画の内容そのままをアニメにしているのでしょう。
映画とかだとドラマ性を出すために恋愛や組織のいざこざを組み入れるのは常套手段だとは思います。そういう意味ではテーマが辞書編集というニッチなものであるのに内容は万人受けするものに近くなっていると思います。
でも、それを既に小説や映画でもやっているのに、アニメで繰り返すのは残念というか、もっと他のことをやって欲しいです。具体的にいうと辞書編集や言葉関係の内容一本に絞ってマニアックな濃い内容にして欲しい。
西岡君というキャラが活躍してくる展開があるのですが、そこで初めて西岡君もいい仕事してるなぁとなるのですが、そこでの彼の行動って実際普通のことなんですよね。辞書編集部が組織として成り立っていけているのは当然営業活動があるからで、西岡君のような活動をする構成員は辞書の内容を吟味する構成員と同様必然な存在です。
ここの演出は問題ない。
はじめて西岡君の活動が演出的に脚光を浴びたのに、その直後で会社上層部から余計な活動をしすぎたと不穏な流れになるので、まるで西岡君の行動のすべてが好ましくない行動のようになってしまう。
つまり、せっかく辞書編集部の営業的活動というリアルな一面を表現できていたのにそれがごっそりなかったことになる。いけなかったことになる。めずらしく活躍したとおもったらそれは間違った個人プレーだった、という印象が残る。ごく当たり前の行動の描写だったのにです。
組織の利権や大人の事情を辞書編集とは別にアピールしたかったのでしょうが、よくばりすぎて逆に失敗していると思います。恋愛も大人の事情もドラマとしては万人受けしやすい要素でしょうが、アニメ化ではもっとテーマを絞ってほしいというのが本音です。
毎回の言葉は楽しみです。茫洋、逢着、恋、漸進、揺蕩うときています。
逢着は話の流れから特に繋がっていて良い選択だと思いました。冒頭では意味不明でスルーしていた言葉、最後に言葉の説明を読まされて本編との意味的繋がりを驚かされる。サプライズがありました。
恋は、辞書で引くまでもない分かりきった単語でこんなの引くひといないと最初は悪いチョイスだと思っていたのですが、女性なら恋を辞書で引く人がいるのだろうかとも思いました。そういう経験がある人には何か特別な思い出になっている単語なのかもしれませんね。