鸐 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
バトルシーンがカッコいい
かなり話が進んだ。
ゾンビものとしてはスリルに欠ける演出だった。
シエルとセバスチャンが立派な主人と執事になるまでの経緯、エリザベス本来の力の開放と、力を封印した経緯は黒執事の世界観を深めてくれたと思う。
新キャラの追加や、追加設定があったので、今後の展開が気になった。
船やゾンビは次に葬儀屋を敵に回すためのご都合設定でしかないと感じられた。
船上の戦いは陸にゾンビをばら撒くと、物語の収拾がつかなくなるからだろう。
ゾンビものではなく、あくまで執事を貫く姿勢なのか。
シリアスとギャグの配分が面白い作品なので、一夜限りの大混乱に抑えたことは重要だ。思い返してみれば、book of circusもそうだった。
ただ、何処となく退屈さを感じてしまったのは、今回の展開がこじんまりとしすぎてしまったからだと思う。
しかしそれは舞台が船の上という限られた空間である以上、どうしようもない事だ。
また、ご都合設定と感じてしまった理由に、話の整合性よりもキャラの見せ場を拘った印象を受けた事がある。
これは、ポジディブな感想だ。
短い上映時間の中、これだけの内容を纏めていながら、既存のキャラの見せ場を一つ以上必ず作っているのは凄いなと思う。
見せ場は概ね、アクションがメインだったが、回想からの活躍もあり、既に退場しているキャラでさえ見せ場が作られているとは恐れ入った。
改めて黒執事はキャラありきの作品なんだなと思った。
作画に関してはとにかくアクションに力が入っていたなと感じる。
話の整合性などお構いなしに勃発する戦闘。戦う相手も、敵やら見方やらよくわからない感じであったが、とりあえずバトルシーンはカッコいい。
イヌカレー演出もまた、良いアクセントとなっていた。
ド派手なアクションあり。キャラ大集合。ドリームスタッフによる挑戦的な見せ場。
劇場版をお祭りと表現するならとてもふさわしい内容であったと感じる。
一つのタイトルとしては、そんなに面白く無いが、黒執事の劇場版としては悪くない内容だ。