anime さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
スチームパンクな時代劇+ゾンビ
蒸気機関が相当発達した時代劇風の世界を舞台に、「カバネ」と呼ばれるゾンビみたいな怪物と人間の戦いを描く。タイトルの「カバネリ」はカバネのウイルスに侵されながらも心を保っている人のことで、戦いの中心となり大活躍を見せてくれる。
噛まれれば自分もカバネになってしまうという恐怖に怯え、時に殺し合いながら縮こまって生活している人々の中で、「銃口を向けるべき相手を間違ってるんじゃないか?」という問いを堂々と投げかけながら現状打破に挑んでいく主人公の姿がとにかく鮮烈だった。蒸気機関車での移動という独特の展開も、戦いに緊迫感をもたせる意味でよかったと思う。
ただ、後半にかけてゾンビとの戦いからちょっとイカれた将軍親子の戦いに巻き込まれてるだけっていう風に話のスケールが小さくなってしまったのが残念なところ。「カバネのいない世界にする」「無名を人間に戻す」なんて約束するシーンも、解決に導くつもりがないのなら入れなきゃいいのにと思った。
終盤の盛り上げに関するツメが今一歩と感じてしまったが、多分アニメーションは当代一のレベルだと思うし、ストーリーも本格的なので、この時期の代表作のひとつといってもいいんじゃないでしょうか。