明日は明日の風 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
女子落語の成長物語…ではないよ、では何の話だ? それは見て感じてほしいです
「大魔法峠」を見たあと、水島監督の作品なら「じょしらく」も見るといいですよというアドバイスいただいて視聴。
女の子が落語を通じて成長する物語…という幻想は、最初の3分でぶっ飛びました。これは日常+ギャグ&風刺=楽屋トークという感じで、かの「けいおん!」をちょいと大人向けにしてややこしくしたようなアニメです。こう書くとワケわからない感じですが、すごく面白いです。
一貫したストーリーはありません。毎話ごとにお楽しみくださいというスタイルです。バカバカしい会話に時折とんでもない風刺を入れてくるところが好きです。放映当時の話題、ドジョウ首相や海⚪蔵をこき下ろす様はこの当時だったら爆笑だったでしょう。アニメ製作の自虐とかけっこうきわどい話もぶちこんできたりもします。
毎回、楽屋トークの話の間に東京散歩話があるので飽きません。東京散歩のときはおしゃれなところがポイントで、毎回別人のような感じに着飾ってます。特に苦来は暗い黒髪ロングなので、別人のような感じに仕上がってます。
主役は5人。それぞれ個性的な面々。
{netabare}一応(?)中心にいる魔梨威。べらんめぇ口調で江戸っ子ぽいけど、実は徳島出身。突っ込み担当かと思いきや、いじられキャラ。男性疑惑に、蒙古斑、脱がされたりと扱いが雑すぎる面もあり。「つまんねぇこと聞くなよ‼」が決め台詞。
バイオレンス眼鏡の丸京。突っ込み担当…というより、魔梨威を躊躇なくぶん殴る。眼鏡外すとのび太目になるが、東京散歩の時の眼鏡無しはけっこう可愛い。
見た目普通の手寅。超幸運体質の持ち主。手寅の周りに何があろうとも、手寅だけは何ともない。ちょっとおっとりだが、けっこう腹黒いかも?
幼いキャラの木胡桃。みんなに可愛い、可愛い言われるけど、実は超腹黒い。可愛いのは周りの期待に応えてるだけと言ったりする。
ネガティブ思考の苦来。黒髪ロングで何かあるとどよーんとなるためさらに暗く見える。が、意外とアクティブだったりする。東京散歩では1番おしゃれで別人のような可愛い姿になることが多い。{/netabare}
こんな面々がどたばたと過ごすアニメです。
水島監督の作品ですが、女の子の各キャラに色付けをするのが上手いなと感じます。SIROBAKOもガルパンも5人(偶然ではないように思う)の女の子、それぞれに強い個性を持たせ、主人公と同じように物語を作ってあげてます。なので、ストーリーが飽きません。そこがいいと思います。それと、萌が強くなく、どことなく可愛い点がこの監督の作品の良いところだと思います。
じょしらくは笑える要素も多いのですが、単なるギャグではなく、クスクスという感じが自分にはぴったり合います。流し見も良し、じっくり見るも良しの佳作です。