oneandonly さんの感想・評価
2.7
物語 : 2.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
監督の創作意欲を感じられる作品
世界観:6
ストーリー:3
リアリティ:5
キャラクター:2
情感:4
合計:20
2039年、火星に向かった有人探査チームは、タルシス台地のクレーター中に異文明の遺跡を発見するが、突如出現した異生命体に全滅させられてしまう。が、一方でその遺跡から発見された数々のテクノロジーにより、人類の科学水準は一気に半世紀以上の飛躍を遂げる。さらに、太陽系外縁には異生命体(タルシス台地にちなんで「タルシアン」と呼称される)の遺跡と推測されるワープポイント、通称ショートカット・アンカーが発見され、人類は恒星間航行への手段も手に入れることとなった。
(公式ページより)
新海誠監督の未視聴作品を見ていこうと思っていて、アニメを見る時間があまりないので、短い本作から入ってみました。
40分弱なのでサクっと見終わりましたが、最近の作品ばかり見ていたので、作画(特にキャラデザ)のレベルが低いのにまず違和感がありました。そして、物語としても、時間が短いというのもありますが、登場人物に共感できず世界に入り込めなかった感じです。
内容は凡作で、これ単体で見る価値はあまりないです。{netabare}
若い、お互いに惹かれあっていた男女が、宇宙の距離で引き離されるという物語です。
8光年も離れた関係(想いを伝えるのに8年もかかる)という設定は面白い試みだと思いました。しかし、ストーリーは淡々として盛り上がりなく、ふたりとも現状を仕方のないことだと諦めています。他の人間が出てこず、主人公たちの葛藤もあまり描かれていません。
何か、もやもやするなあと思って考えたのですが、ヒロインが、主人公と一緒にいたいなら仕事をやめればよかったわけで、主人公のことを思いやれば、仕事を取った時点できっぱり諦めて、ワープ前に最後のメールを送って解放してあげなきゃ駄目というところでしょうか。これ、時をかける少女のレビューで書いたのと同じですね。個人的な嗜好かもしれませんけれど。{/netabare}
作品としての評価は低いですが、これを個人で制作したというのはやはり凄いことだと思います。アニメ映画に限らず、完璧なものを作って、それで評価されたいと思う作家志望者はたくさんいるのでしょうが、中途半端なものでも世に出していって、その過程でレベルアップしていくんだという新海氏の創作意欲と気概を感じることができます。
それにしても、携帯電話の古さは時代を感じましたね。
(2016.10視聴)