るるかん さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
心の奥に語りかけられているような素敵な作品です
小学校時代に,同じクラスにいた
障害を持つ生徒のことを思い出しました。
自分では、色々気にかけてあげてるつもりでも、相手の気持ち
ってなかなか掴めていなかったんじゃないかな・・・って・・・
そう感じてしまいました。
{netabare}
小学生時代の将也のクラスに硝子は転入してくる所からストーリー
が始まるわけだが、最初のうちは硝子のことを気にかけていた女子
生徒達が月日が経つにつれて、やがて硝子から離れていく。
将也も硝子のことが気になるが、気持ちとは裏腹にひどいことを
硝子にし続ける。
佐原はそんな硝子と仲良くしていたのだが、周りの視線が気になり
やがて硝子の唯一の友達であった佐原もいなくなってしまう。
この小学生の残酷な現実をとても自然に描いていたことは賞賛した
い。この小学校時代の硝子の心の痛みと、周りにいた生徒達の心の
わだかまりが、高校生になってからの話に深みを生み出している。
将也は硝子の気持ちを踏みにじってきたツケを高校生になってイジ
メという形で受ける。高校では友達もできず、いつも一人でいる自分
に嫌気がさし自殺も考えていた。
ある時、ふと高校生の硝子に会い、将也は手話も交えて硝子と話しを
する。将也はいつか硝子に謝ろうと手話を勉強していたのだろう。
自分が学校で冷たい視線を浴びつつ生活をする中で、硝子の気持ちが
分かったのかもしれませんね。将也の不遇な高校生活が皮肉にも将也
の心の成長を促していたところもなかなか良かった。
将也と関わることによって徐々に、硝子の心も開き始める。そして、
閉ざしていた将也の心の扉も少しずつ開き始める。そして、噛み合わ
ないながらも、硝子と将也の周りに仲間ができ始める。
その後のストーリーは気持ちの交錯がとても絶妙で将也の気持ち、硝子
の気持ち、そして仲間達のすべてを受け入れられない揺らいだ気持ち
の絡みが深く胸に刺さりました。これは観て感じて欲しいです。
一度は死のうと思った将也は、硝子に『君に生きるのを手伝って欲しい』
と言う。いい場面でしたよ!!いろいろな経緯があって出てくる言葉な
ので、是非味わって下さい!!
硝子には結絃という妹がいるのだが、この子が硝子と将也にとっては
とても大切な存在となります。そしてこの結絃も心に傷を持っている
子で、将也に掬われる場面もあるのです。これも非常に良いのです。
とにかく硝子と将也の気持ちの揺らぎに心を揺さぶられるし、すごく
共感できる部分もあります。気持ちを考えると自然に涙が溢れてくる
場面がいっぱいあります。
映画館を出てからも、涙が出そうになるくらい胸に突き刺さる二人の
気持ちが伝わってきます。これは素敵な作品ですよ!!観て良かった
し、多くの人に観て欲しいです。
私自身、感情がストレートに突き刺さってくる深みのあるストーリーが
好みなので、興行収入の多い『君の名は』より、断然『聲の形』の方を
推します♪タイプが違う作品だから比べても仕方ないけど・・・。
{/netabare}
声優陣の演技は見事としか言いようがありません。どのキャラクターも
しっかりといい味が出ていました。
aikoさんの曲もとても良かったです!!
the Whoの曲から入るなんてのも粋でした♪
作画も綺麗でした!川辺のシーンが結構ありましたが、水がとても綺麗
でした♪あまりにのめり込んでしまい、あっという間に時間が過ぎた感
じがする映画でした♪
追記
いつか落ち着いたら、しっかりしたレビューを書きたいと思います。
今書くと、書いてるうちに高揚しすぎてしまいそうです(*´ー`)