じゅん さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 2.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ふたりの関係性に惹かれる
中世ヨーロッパのような雰囲気が心地よい、行商人を主人公にして資本・経済を軸に取り扱ったファンタジー作品。
ファンタジーと言っても超常現象的な事件は起きず、ファンタジー要素のほぼ100%は狼の化身であるホロの存在のみで、物語はリアリティのある世界観を維持したまま進んでいく。
複数の通貨が使われ物価の変動の激しい街、神頼みの前時代的シムテムから脱却しようとする村など、不安定な時代背景も観るものをワクワクさせてくれる。
「資本・経済を軸に」と言っても堅い学問として扱っているわけでなく、資本主義的な考え方を手軽に見せてくれる程度で取っ付きやすい。
それはそれとして面白くみれるのだが、なんといっても魅力的なのはホロのキャラクターだろう。
ケモミミにしっぽ、古い喋り方で偉そうだけど寂しがり、おまけに声が小清水亜美とは卑怯なり!
もっと言えばホロとロレンスの関係、やり取り、どれも”純愛モノ”として凄く魅力的だと思った。
安易な恋仲だったりせず、契約という形で結びついているのが世界観にもマッチしていて良い。
いや、恋人というよりどちらかと言えば相棒という間柄なのが、より魅力的に映るのかもしれない。
できるなら彼らの行く末をずっと見守っていたい、そう思える程に彼らのことがまんまと大好きになってしまった。