雀犬 さんの感想・評価
3.7
物語 : 2.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
タイトルなし
"秒速5センチメートルとは、二人の心が離れていくスピードである"
これはProgressさんのレビューからの引用になります。
「神様に祈るようなせつなさ」というタイトルのそのレビューを読んだとき
自分もこんな風に読み取れるようになりたい…
自分もこんなレビューを書けるようになりたい…
と痛く感銘を受けたものです。
本作はぜひ、彼の素晴らしいレビューを読んでください。
↓僕のは読む価値ないです(笑)
{netabare}
久しぶりに見返したけど、苦手意識はあまり変わらず。
始まりの1カットのY字路が、すでに明里と貴樹の未来を暗示しているんですね。
そして問題は踏切のラストシーン。
このシーンは振り返った時に明里がいないことで、
ようやく貴樹は現実を受け入れて恋の呪縛から解放されるというエンディングらしいのですが…
やはりピンと来なかったのです。
その理由は主題歌、One more time,One more chanceだと思う。
この曲は名曲として名高いもので、何回も聞いたことがあるし歌詞も知っています。
この曲のCメロの歌詞に「ふいに消えた鼓動」とある通り、
One more time,One more chance は死んでしまった恋人への思いを歌った曲。
貴樹とは境遇がだいぶん違うし、
この曲の主人公にとても「忘れろ」だの「未練がましい」などと言えないわけで。
同じ山崎まさよしなら「振り向かない」とか、
個人的な好みならBUMPの「同じドアをくぐれたら」なんかが流れたら
もう少しラストシーンに前向きな印象を持てたように思うのです。
余談になりますが、少し調べるとこのOne more time,One more chanceには
・阪神大震災で亡くした恋人に捧げる曲
という説と
・デビュー前の下積み時代の自分自身への応援歌
という2つの説があるんですね。
歌詞を見ると後者はないと思いますがどうなんでしょうね。
{/netabare}