剣道部 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
惜しい部分もあったが、意欲的で野心的な姿勢には好評価♪ こういう「意思のある」アニオリ作品はもっと観たい!
一期からの継続視聴。
一期では、シリアス系ダークファンタジーからの、Gガンダム展開へという、作風の急展開が観られた本作。おそらく2期は、一期後半の「熱血ロボバトル」路線を踏襲するのだろうね。まあ、そういう心の準備が出来ていれば、それはそれで楽しめそう。元々、「熱血ロボバトルモノ」は好きなジャンル♪
【各話感想】
{netabare}
第1話
絵はさらに綺麗になった印象です。変な話「3Dとは思えないw」 うん、ギャグ路線ですな。それはそれで良い。台湾チーム、東妹も良い味だしてるね。明るさが作風にも合っている。ん? 2期は薫子が主人公? そこにサポートで東チームが入ってくる、「アークザラット2」的な感じかな(誰も知らない例えw)
第2話
つまりブランキには、心臓×1+手足×4という構造には違いがないけど、ロシアチームと違い、東チームは脳と魂が×5だからより強いってことだね。
第3話
私はなぜ、ギャグ→シリアス の流れは許せるのに、シリアス→ギャグ の流れは許せないのだろうか? 薫子が明るく狂っていく。今のところ、楽しい!
第4話
レオ子チームとの共同戦線は単純かもだけど、胸熱展開ですな。ロシアチームの改心もそう(死亡フラグでしたが)。やはり最後はシャッフル同盟だな。ふ~ん、ブブキの真実ですね。少しシリアスに戻ってきましたね。
第5話
え? 炎帝と薫子はシカトっすか(汗)
第6話
ぐい~んと世界観を広げてきましたね。大丈夫かな? キツネとか風景とか、所々でやたらリアル。「力による支配の否定」はよくあるけど、「人間しか見ていない」という指摘は新しかった。それで説得されちゃうレオコはどうかと思うけど、ありきたりな道徳観振りかざされるよりは面白い。
第7話
いつも思うけど、話してないで早く逃げろと。父が薫子を置き去りにした理由は普通だった。
第8話
ここにきてサブキャラ(レティシア)の掘り下げをするの? だったらもっと早くやろうよ。そうすれば、視聴者だって、もっとレティシアに思い入れが持てたと思うけど。あの程度のエピソードなら、いくらでも挟めたと思うし。なんか、シナリオが行き当たりばったりじゃない?
第9話
ギーの行動原理は一貫性があって良い。悪役たるもの、そのくらいハッキリしてないとね。エピゾがレティシアに「エピメウの脳に入れ!」と言った後、「やっぱりギーは嘘つきだ。エピメウから降りろ!」というまでの間が早すぎて、???と思った。概算で7秒w その間にあった出来事は、東に「エピゾ、何言ってるんだ。そんなことしたら……」と言われただけ。???なぜ、この程度で意見を覆す? これ、本来は、エピメウがくる直前にエピゾが言ったセリフ(とエピソード)「殴られて、頭空っぽになってスッキリした」が、間に入るんじゃ? いくらエピゾがバカキャラでも、何にもないのに7秒前の自分の意見を翻されると、情緒不安定にしか見えないのだが(汗)
その後のシリアスな展開には胸が痛くなった。壮大な展開には胸が踊った。この「ブブキ・ブランキ」の良さと悪さを象徴する回だったと思う。「全体としては良いが、部分として雑」。もったいな~と思う。
第10話
マクロス級だぁ! ギーの野望はよく分かったけど、それって「星跨ぐ者」を使わなければならないほどなのだろうか? とも思う。単純に、ブブキ使いを全員殺すだけでは、足りないのかな? 潔癖なのだろうか。まあ、ラストに向けて一気に話が進んだ感じですね。
第11話
レオコがデレたw なんかストーリーが流れ過ぎて、やや置いてけぼり。いつの間にそんなことなってんの? っていう感じ。もう1話早くラストバトルに突入しても良かったのでは? え? やっぱり、石破ラブラブ天驚拳ですか(笑) レオコ、男前過ぎ。薫子、空気過ぎ。
第12話
今までにない日常の風景と世界観が、これまた美しい。サンジゲンの(こんなことも出来るんだぜ!って)意地を感じる。柊の「普通になるしかない」ってのは、戦後の英雄って感じで澁い。彼らは確かに世界を救ったが、世界からは何を得たのだろうか?
{/netabare}
【視聴終了】
まず、2期に渡ってCG作画を頑張り続け、世界観の設定からストーリーの作成まで手を抜かずに頑張り続けた。オリジナリティのある作品って、こういうことだと思う。その意欲的な制作陣の姿勢には素直に拍手を贈りたい。
一期に比べて、作中のブレが少なく(この辺は、1期は絵コンテや作監をローテで回していたけど、2期は基本的に一本化した影響もあるのだろう)、世界系作品として一定以上の水準を超えていたと思う。「星跨ぐ者」の予想以上のデカさには、単純にテンションが上がった。昭和から平成に移り変わる頃のアニメの波動を感じた。
ギャグテイストが影を潜め、要素のひとつ程度になっていたのも良かった。やはり、この作品の基本線はシリアスだと思う。もっとも、最終的に王道ファンタジーとしてまとまりましたが、本当は一期序盤のダークファンタジーとして完走して欲しかった気もします。やっぱり、一期序盤が一番ワクワクしたから。
この作品を観ていて感じたことは、「大筋(プロット)は良いんだけど、それを繋ぐ細かなところ(各話脚本)が雑(ツッコミ処も多く、説明不足や矛盾点もあり、作風も安定せず)」ということだ。具体例は9話の感想に書いているが、その粗さが興を削ぐというか、イマイチハマりきれなかった原因なのかな、と。
また、キャラの生かし方も中途半端。せっかく薫子という魅力あるキャラを作ったのに、終盤はほほ空気。東チームも顔見せだけって感じ。レティシアとエピゾも良かったけど、レティシアは死ぬ直前にキャラを掘り下げられても感情移入できなかったし、エピゾも最終決戦では空気。結局おいしいところはレオコがもっていく。
色々やりたいのは伝わったし、それが出来るのかオリジナルアニメの良さだからその姿勢自体は良いんだけど、まとまりつかなくなって味が薄まったら意味がない。
個人的には二択だったと思う。
(はじめから二期前提だろうから)一期を生かすなら、レオコ&東&汀に絞って、世界系に突っ走る。例えば汀を早い段階で東と合流させ、レオコとケンカでもさせながら、世界の真実に近付いていくというシナリオ重視の展開。わりとシリアス路線。
もしくは薫子を中心に、熱い拳と拳の戦い合いをメインとした熱血ロボバトル路線。映像と勢いで魅せていく感じで。最後はシャッフル同盟的にギーを倒して大団円。ついでに汀も帰って来て、家族愛的にもハッピーエンドを目指す。
個人的には、薫子を中心にすえ、熱血ロボ展開を観たかった。
しかし、最終回は良かった。なんだろう? 特にコレといったナニがあったわけではないけど、作品に対する愛を感じるラスト。「こんなこともできるんだぜ!」というサンジゲンの意地を感じた。最終話タイトル「冒険者」から分かるように彼らはこの「何も起きない世界」で新たな冒険をしなければならない。特別でない、当たり前の、それでも大切な冒険を。