catcher さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.5
作画 : 2.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
無理矢理な設定には目を瞑れば
原作未読。
実写版の映画もあったし、それなりに話題作だったのだと思います。
この時期は話題作が多く、埋もれてしまった感は否めないですが。
さて、肝心の内容に触れていきましょう。
○未来からの手紙
よくあるタイムリープものですね。
この作品ではパラレルワールドを採用したのでしょう。
①未来からの手紙なんて来ずに翔は死んで須和と菜穂が結婚する世界。
②未来から手紙が届いて翔は死なず菜穂と付き合い始める世界。
普通の話と違い面白い点は①の世界は変わらないという点だと思います。
一見バッドエンドに思える①世界にも価値はあるし、無かったことにしてはいけない。その世界での強い後悔があるからこそ、本編で②の世界に手紙が届くわけです。過去を変えた際に生じる矛盾はこれで解決されています。タイムリープを語る上で厄介なタイムパラドックスの問題を、一番簡単なパラレルワールドで解決しているのは良いと思います。話の趣旨はそこじゃ無いんでしょうから。
○手紙の内容と過去へ送る手段
これは少し強引すぎたと思います。実際に大西洋に行って手紙を流したの?
あとは手紙の内容。菜穂は日記を付けていた様だからまだ分かるが、ほかのメンバーも日記付けていたの?ってくらい内容が鮮明すぎますな。10年前でしょ?さらにもう一つ。5人全員に手紙が届いているのが分かった時点でまず全員分の手紙を全員で確認すべきでしょ。なんで小出しにするのさ。
とまあ、設定に関しては少し強引な所もありました。
○キャラの成長
これが殆ど描かれていないですね。菜穂が少し言いたいことが言えるようになったでしょうか。それだけです。
翔はヒロインなんですね。完全に救われる一方で何一つ成長していない。母親を失って辛い、それを乗り越えるのが物語の趣旨だってのは分かります。でも、それを乗り越える努力をしているのが100%周囲の人間です。はっきり言ってこの程度の人間にあんな良い友達が出来るとか羨まけしからんですな。ああいうキャラでもイケメンなら主役になるのが少女漫画なのだろうか。
ほか4人は最初から最後まで良いキャラだったので成長とは言えないし。
○キャラデザ
ごめんなさい。どうしても好きになれません。しかも終盤崩壊してたし。
○総括
結構文句書きましたけど、決して嫌いだった訳じゃありません。
こういうベタな青春ものも悪くないな~って思わせて貰いました。
劇場版も観ます。