ガムンダ さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
言葉は平易だがやはり難解
今更説明が必要かわかりませんが一応・・・
「魔法少女」って言うとステッキ持ってチチンプイプイと小問題を解決する女児向けアニメを想起しますが、こちらは全然違います。
この作品の魔法少女は諸悪の根源、魔女と命がけで戦う戦士となっておりまして、かなりダークでハードな作品となっております。
初めて観たのはTV版でした。当時多分何かしながら観てたのもあり、意味が解りませんでした。
TV版のレビューにこう書いてあります。
「アニメ版2001年宇宙の旅」
自分で読んで笑っちゃいました。なるほど言い得て妙だと今でも思います。
ただこの作品はあんなにイミフでもありません。
都度平易な言葉でちゃんと言ってくれますから。
例えば2001年ボーマン船長は最後ナニになったの?
ハイ全く解りません。
それに対し「まどマギ」では最後{netabare}まどかは「概念になった」とちゃんと説明してくれます。{/netabare}
言葉自体はとても平易です。
なんですが、やっぱりちょっと難解ですね。
間違ってもなんかやりながら観ないでちゃんと観て頂く事をお勧めします。
こちらは劇場版ですが、TVシリーズの総集編的な内容になっています。
ただ前後編合わせてまるっと4時間ありますから、TV1クールとさほど変わらない時間という事になります。
私にはどこがカットされているのか解りませんでしたので、関連作品未視聴の方はこれから入っても全然問題ないと思います。
このアニメは密度が濃く色んな楽しみ方が出来ます。
例えば中盤まではさやか、ほむらのハードボイルド戦闘アニメです。
どちらにも良く感情移入出来てとても良いです。
それぞれの孤独と戦いを描いた群像劇「ひぐらし」にも通じますね。
ストーリーラストの件はおいといて、あと見所は何と言っても映像と音響、音楽でしょう。圧巻と言う他ありません。
私今頃気づいたんですが、何となく「物語」シリーズに似てると思ったら同時期の同じ製作会社の2枚看板的作品だったんですね!
で、ラストの件
・・・は、観てのお楽しみにで^^;
顎が外れるくらいの超展開ですとだけ。
「新篇」の方にちょっと感想を述べます。
一点新説を展開します。
QBの件です。QBとは魔法少女に魔法少女たる力を授ける宇宙人(猫)なんですが、この存在がおもろい。
一言で言うと憎めない奴、それがQBです。
ほむらが{netabare}ボコボコにしばき倒したQB持ってまどかの所に来る {/netabare}シーンなんかギャグですよ。笑っちゃいました。
結局全篇通じて女子どもに振り回され道化を演じたのはQBではありませんか!
QBの方は少女たちをちっとも憎んではいないのに。
ここでちょっと思ったんですが、QBとは女性にとっての男性の様な存在なんじゃないかと。いや私は男なのでわかりませんが。
何となく女心も理解できず女性に振り回される男性の姿がQBに重なったものですから(笑)
以下、どうでも良いようなツッコミです。
・パアになったひとみちゃん
{netabare}さやか、ほむら、まどか等のメインキャラに比べて全く感情移入できないのがひとみちゃんです。
作品の設定では人間界のあらゆる災いは魔女の仕業って事になってて、ひとみちゃんも魔女にチクっとされてパアになって自殺しようとしてたんですけどね、それ以前にはそんな素振りは全然見せなかったし、魔法少女に助けられたあとはケロっとルンルン気分で男に告白したり。しかも同じく彼の事を好きなさやかに充分な配慮をするなど余裕を見せてい居ます。
これはダメでしょう。
全て魔女の仕業だからって事ですが、普通の人間には魔女の存在は解らず、普通の事象に観える「災い」なんですから、もっと徐々に精神を病み、自殺に向かうような心理描写が伴わないと。
ホントにチクっと洗脳されて夢遊病の様に自殺しちゃうって、そんな自殺は世の中には希なケースですよね。
このへん「ひぐらし」の雛見沢症候群(本作の魔女に相当する災厄の根源としての象徴)の描写の方が数枚上手です。{/netabare}
・魂の本体はソウルジェム
{netabare}魔女と戦う時安全な様に、魔法少女の魂はソウルジェムと言う宝石に移されるそうですが。
にしてはマミさんの時にはその安全策の効果が全く有りませんでしたね。
何なら先にマミさんにも教えといてあげた方が戦いようも変わってくると思うのですが。
QBにとっても魔法少女はしっかり魔女になるまで育てないと。{/netabare}
・キューベーのサイクル機関
{netabare}魔法少女が魔女になる時、消費したエネルギーを超えるエネルギーが回収できる、というカラクリをQBが話しますが。
という事は、魔女になるまでの間魔法少女に魔女狩りをさせる意味はなんでしょう。
ちょっとややこしいですね。
QBにとって重要な事は魔法少女が魔女になる事ですから、魔法少女である間何をやってようがどうでも良い事です。
もしかしたら魔女が増え過ぎないように適当に魔法少女を使って始末させる、と言うデザインなのかも知れないですね。
魔法少女達も疑問を持たず魔女に向かっていきます。
QBが魔法少女を選ぶ条件とはその正義感なのかも知れませんね。
魔法少女になっても魔女と戦わない奴は除外っと。
そう言えばひとみは戦わなそう~~{/netabare}
・ほむらの選択肢もう一個
{netabare}まどかが出鱈目級のスーパー魔法少女=魔女になってしまったたのが自分のせいと気づいて手詰まりになるほむらちゃん。
だったら全く別な人を軸にループしまくってそいつにラスボスを倒させてまどかを救うってのはどうだろう。とか。
さやかが適任です。
もっともこれはほむら主観であって、物語としてはまどかに決断させないと成立しない訳ですが。 {/netabare}
にしても皆中学生だったんですね…高校生かと思ってました。
こんな大人びた中学生は居ません。特にまみ。
※評価変更 2016/10/17
「物語」4→5
満点ではないと言う意味で4にしましたが4と5なら5に近いと思い。