二足歩行したくない さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
前線で戦う兵が主役ではなく、新型兵器の試験官が主役
1年戦争で連邦とジオンがドンパチやっていた頃の、ジオン側の舞台裏が舞台。
機動戦士ガンダムの外伝的な位置にあたる、1本1話約30分、全3巻のOVA作品です。
主役は、第603技術試験隊の技術者、オリヴァー・マイ。
この第603技術試験隊は、試作兵器の評価、検証を行っている隊であり、ここには様々な経緯から試作兵器が持ち込まれまれ、データの収集を行い、新兵器としての評価を下します。
その試作兵器の評価を通して、兵器のデータと共にパイロットの生き様に触れる。
つまり、戦争を題材にした作品ですが、前線で戦う兵が主役ではなく、裏方とも言える技術者、それも整備兵や開発部でもなく、新型兵器の試験官が主役というのが本作の特異な点です。
それだけ聞くといかにもつまらなそうですが、本編に登場する3種類の試作兵器は試験中に実戦投入される運命にあり、ただ『試作兵器を試験しデータを取るだけのアニメ』とはなっていないないので、その点はご安心を。
むしろ、本編である機動戦士ガンダムよりよっぽど戦争アニメっぽいので、個人的にはストーリーは本シリーズのほうが好みです。
また、本作はいわゆる普通のアニメ作品ではなく、フル3DCGアニメになっています。
ただ、恐怖の谷にぎりぎり入らないラインの綺麗さで、カクカクとしたポリゴンぽさもなく、見ていればなれるかと思います。
私は比較的酔いやすい方なのですが、特に3D酔いもなかったです。
コアすぎる内容に加え、3DCG作品であることからとっつきにくい作品ですが、機動戦士ガンダムの世界観が好きな方には大変おすすめできます。
ガンダムファンではあるが戦争くさい部分に興味のない人、また、初めて見るガンダム作品としてはおすすめできません。