「NEW GAME!(TVアニメ動画)」

総合得点
86.3
感想・評価
1558
棚に入れた
7712
ランキング
204
★★★★☆ 3.9 (1558)
物語
3.8
作画
4.0
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
4.1

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ネタバレ

wDYzo20280 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

きららキャラットのリーサルウェポン!

ゆるかわなキャラの魅力とブラックユーモアな社畜要素が高次元で融合した、ゆるふわ日常系アニメの新定番になりそうな快作

キャラが立っていて職業モノにしては雰囲気が明るくほのぼのとしていて観易い、とても取っつきやすいアニメでした

【キャラの良い点】
{netabare} ・御馳走様と手を合わせるシーンを始め、さりげない枝葉の場面でみせる青葉の仕草や立ち振る舞いから育ちの良さや礼儀正しさが感じられました
細かな動作にまでキャラの特徴が反映されていて、原作では描かれていないコマとコマの行間部分が上手に補完できていました
可愛くしっかり者な描写が沢山挟みこまれていたので、主人公の好感度と可愛さアップに大いに寄与していました
・小悪魔あおっちはブヒれます。青葉のキャハハ笑いはナチュラルにSっぽくて、一言で言い表せない多面的な属性要素を兼ね備えた主人公だと改めて実感しました
個性的な面々の中にあって埋没する事なく主人公を魅力的に描けていたと思います
小悪魔あおっちは個人的にお気に入りのシーンです
・幼馴染のねねっちは表情豊かで子供っぽく賑やかなキャラでした
独特な喋り方やマイペースな立ち回りで場の雰囲気を一変させられる、個性的なキーパーソンとして後半特に活躍していたと思います
・阿波根とねねっちの凸凹コンビっぷりが観てて面白かったです
(職場以外でもハンドガンを所構わず取り出したり仕事中にサバゲの趣味を他人にしつこく勧めたり、非常識な言動に走ることが意外と多く、ねねっちと何だか似通っていてお似合いでした)
・葉月ディレクターの登場シーンはそのほとんどがアニメオリジナルでした
登場のさせ方が至極自然で原作のシーンと違和感なく繋げられていたので、すごく馴染んでいたと思います
・遠山さん絡みのエピソードもアニメオリジナルなものが多かったです
百合成分が大幅に増量されていました
八神さんの事になると目の色を変えて突飛な行動に走ることも多く、普段の落ち着いた装いとのギャップが酷くて微笑ましく笑えました
機会があれば関係を進めたい風なのに奥手で八神さんも超鈍感。なんとも焦れったくて自然と応援したくなります {/netabare}

【キャラのイマイチな点】
{netabare} ・キャラの造形がかなり幼いので、人によっては違和感が大きいかも
特に青葉とねねっちは二人とも、顔つき・表情が園児の頃から変わっていなかったのが少し気になりました
・キャラリーダーだった八神さんが部下を纏めている描写が少なかった気がします
管理職としての能力がどの程度備わっているのか、視聴者は把握し難いのではないでしょうか
新人教育も仕事チェックも出来てなくてプログラムチームに迷惑をかけてしまった時も上司として責任を感じている様子がなかったので、最終話の展開を考えるとどうかと思いました
・仕事中に人に向けてハンドガンを撃つ阿波根も人の事を言えないくらい素行は悪いと感じました{/netabare}

【物語の評価点】
{netabare} ・入社時点で開発途上だったゲームのマスターアップに向けて、グラフィックチーム一丸となって遮二無二取り組むという、お話の流れと行き着く先が分かりやすく設けられていました
一話のラストでその事が明瞭に視聴者に示されています

・クールの前半は新人グラフィッカー青葉の成長譚と、同僚との日常会話劇がメインに据えられています
青葉の成長譚に関してはクール前半のハイライトと言える、重要NPCの完成を以て一区切りがつけられています
クールの中間付近で小到達ポイントが設けられていたので中弛みなく観れました

・クールの後半はねねっちと青葉の友情譚や、八神さんや阿波根を軸とした上司と部下の関係に着目したお話が多かったです
・どちらのお話も、昇進や進路によってそれまでとは違った立場に不意に立つことになって人間関係を新たに築き直す、その過程で自身の性分が障害となる等似通った点が多々ありました
異なるエピソード同士に繋がりをもたせて上手に関連づけて最終話の見所へと昇華出来ていたと思います

・全体的に、職業モノとしてのリアリティや社畜ネタの練度・頻度を高めることよりも
・キャラクター同士の関係性描写とその変化を捉えることに重きを置いていることがよく伝わる物語構成になっていて明快だったと思います{/netabare}

【物語のイマイチな点】
{netabare}・初々しく感じる場面はあるものの、何でもそつなく器用にこなす世渡り上手な主人公なので、青葉が仕事の壁や人間関係の問題にぶち当たり、苦悩しながら乗り越えていくといった展開にはあまりなりません
青葉の成長物語を期待すると肩透かしを食らうかも

・八神さんが過去のADとしての失敗を気に病んでいることはわかりましたが、マネジメント能力の低さやディスコミュニケーションな悪癖をどう捉えているのかが描かれておらず、克服するために何か努力した形跡も見られません
八神さんは自分を慕ってくれる後輩に恵まれ、そうした奇跡に救われ立ち直るという受け身な、悪く言えば都合の良い展開で物語が締めくくられています
ストーリー展開と最後の落とし所を考えると、上司のお仕事に関する描写が全く足りていません。これでは八神さんのAD再挑戦に視聴者が感慨を持つことは難しいのではないかと私は思いました{/netabare}

【作画】
・キャラデザは原作絵の再現度が非常に高かったです
・作画の乱れも特になく高クオリティで安定していたと思います
・サービスカットが満載でした。随所に挟まれるローアングルな場面やパンツの作画にも気合いと拘りが感じられました

【音楽】
・音楽担当がけいおん!を手掛けられた百石元さんだったからか、曲調の似てるBGMが多かったです。印象に残るフレーズが多くて作品の雰囲気にも合っていました

【満足度:高】
・人間関係や将来進むべき道に迷う者が、緩くほのぼのとした場の雰囲気や人との繋がりを奇貨として立ち直り、新たな一歩を踏み出すというきららの4コマ漫画らしい展開に収束していたので安定感があり安心して観ていられました
・ジビアな現場を緩くほのぼのとした雰囲気で描いていますが、展開への興味や緊張感を最後まで失う事なく魅了されたまま私は視聴を終えられました
細かいツッコミどころはいっぱいありましたが、キラキラと眩しい日常を暖かく時にしんみりと、しかしながら一貫して誠実に描いていたので好印象でした

原作者的には3巻のPECO編からが本当に書きたい内容なんだろうなと原作漫画を読んだ時に強く感じたので、是非2期もいつかやってほしいです

投稿 : 2016/10/14
閲覧 : 167
サンキュー:

9

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