退会済のユーザー さんの感想・評価
3.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
聲を通して向き合う
とても好きな作品です。
色々良いと感じた点がありますが、
感じたメッセージについて書いていきます。
私はこの映画から、
「人生を自分で歩くために、
怖いけど弱さも含めて自分と他人に向き合い、支え合おう。」
というメッセージを強く感じました。
みんな自分なりに望みがある。
だが互いの存在がその達成を阻むときがある。
そんなとき、どうしたらいいのか。
映画の中では自身と互いの本心と弱さに各々が向き合い、
理解することで折り合いを付けました。
この様子を本作の雰囲気らしく表現すると、
「君に生きるのを手伝ってほしい」となるのだと思います。
コミュニケーションって本当に大事ですね。
そのことを達成するまで、
メインの2人を含め各キャラクターが苦悩していく様が
京都アニメーションのやさしい雰囲気の世界で丁寧に表現されていました。
映画が2時間というコンパクトな尺でまとめられていたことも良いです。
イジメや耳が聞こえないという描写を、あくまでもメッセージ
を伝えるための設定として機能させる働きをしていたと思います。
この話を1クールアニメ分の長さで見るのは心が耐えられませんね・・・。
以上です。
本作は、障害者と元いじめっ子の恋愛映画ではなく、
もっと普遍的な人間の関係を扱う作品だと私は感じました。
劇場で見る必要があるかと言えばあまりそうとは思いません。
ただ、一生の内どこかでこのようなメッセージを本作や人生経験から
学べたら良いのかと思います。