タック二階堂 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
勇気を出して聲を聞こう。顔を見よう。
詳細はネタバレ避けで割愛します。
孤立していたのは自分の心。
それは、開く勇気を持てるかどうかで世界が
変わる。挫折を経験することで気づくことがある。
というメッセージを感じましたね。
公開時期が「君の名は。」メガヒット中とあって、
やや陰に隠れてしまった感はありますが、
アニメ作品としては非常に秀作だと思います。
とは言え、じゃあ「君の名は。」がなければ、
社会現象になる程のヒット作になれたかと言うと、
そこまでではない気がします。
それは、いくつかアニメだから許されるオーバーな
表現とか設定があるためです。
例えば…
・なぜ妹を最初、少年のように(ましてや彼氏の
ように)見せる必要があったのか。
・飛び降りた硝子の手を掴むことなんて、出来る
ものなのだろうか。
・落ちた将也を助けたのが、孤立する元凶の島田ら
なんて偶然があるものか。
・夢で将也が死んでしまう(?)と見て、夜中に
橋に行く硝子。叫んだら将也が目を覚まして、
そこまで歩いて行く。何日も意識不明だったのに?
・姉の旦那が黒人という設定、必要?
・植野も小学校のとき、将也をハブっていたはず
なのに、あんないきなり馴れ馴れしくなるのか。
しかも何日もお見舞いに行くか。好きなの?
そして、これはある意味、的外れな指摘かも
しれませんが…
硝子を聴覚障害者にするのは、ちょっと都合が
良すぎるというか。つまり、硝子が健常者で単に
イジメられていたとして、それを将也が高校生に
なって謝りたいと思った場合、かなりの確率で、
硝子はもう変わっているだろうと。乱暴かも
しれないけど、イジメって一過性なとこもあり、
環境が変われば周囲との関係性も変わるのだけど、
それを聴覚障害者ということで、硝子のキャラを
小学生のまま封じ込んでおけるのかなって。
例えば健常者の硝子だったら、普通に友達も多く
なってるかもしれない。そんな硝子に過去のイジメ
を謝りに行ってもドラマにならない。
などなど。
もちろん、物語だから多少のことはスルーする
としても少し引っかかることが多かったので、
列挙してみました。
いずれも、アニメだからこそ許されることですが、
受け取る側にそれを強いるのは、少し違うかなと。
あ、ゆづるはとても良いキャラでした。
悠木碧の演技も秀逸。これはGoodでした。