北山アキ さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
結局、全ては・・・
最後まで観て {netabare}
全てはイリュージョン♪
「ピュア・イリュージョンとは何か?」という問いを嘲笑うかのようなラストが秀逸。
相手がどうで、世界がどうで、とか全ての認識なんて
自分の勝手な解釈と想像の産物=イリュージョンに過ぎないのかもしれない。
自分が拠って立つイリュージョンとは何か?
自分が生きていきたいイリュージョンとは何か?
ココナがそれを考え続けて、
選ばれるのを待つ立場から、自ら選ぶ立場へと立ち位置を変えるまでを描いた物語
と言えるのかもしれない。
一人の人間の頭の中がいかに支離滅裂で一貫性が無いかというのは
自分をサンプルにするだけでもよく分かることだ。
自分が出したある結論について、どうしてそこに至ったのかということは、
理屈で説明できることばかりじゃない。
この作品はファンタジックな要素や描写を盛り込むことで、
逆にそういう類のリアルなリアリティも描いている気がする。
また、アニメーションという手法だからこその表現が横溢していて
ストーリー関係なく観てるだけですごく楽しくなる作品だと思う。
3話目まで観て(アンビバレントな心象風景)
すごくアンビバレントで面白い。
選ばれし者の恍惚と不安。
というより、選ばれたい願望があるのに、
いざ選べれてみると自信が無いから、理屈が欲しくなる。
でも、説明を求める相手としてはパピカは最悪。
なぜなら、パピカは理屈依存からの解放のために存在しているから。
冒険(未知・非日常)への憧憬と怯弱。
踏み出したいけど、踏み出せない。
そもそも踏み出し方が分からない。
それもパピカが教えてくれるはずがない。
パピカは、決まった方法なんて存在しないから分からないのが当たり前というための存在だから。
自分の全能感MAXな内的?世界がある一方で、
自分にはどうにもできない他人の意図に左右されるされる外的?世界がある。
自分は自分にできることしかできないというのは単純な事実だけど、
それを受け入れるのは簡単じゃなくて葛藤を伴う。
毎回趣向が違うわけではなく、
一貫して少女を媒体にうつと鬱が交錯する情緒不安定な世界を描いていると思う。
クセになる。
1話目を見て
童心に誘われる。
画面を眺めているだけで楽しくなる。
イキイキしていて、ワクワクする。
未整理に散らかったまま行き当たりばったりで展開する物語とイメージは、
枠に嵌まらない自由さ、楽観主義や万能感に溢れている。
まるで子どもの頃の頭の中を覗いている気分になる。
そこに制作者の拙さは皆無で、むしろ巧さしか感じない。
子ども(就学前)ならもっと素直に共感できるだろうから、子どもにも楽しめるアニメじゃないか?
{/netabare}