はあつ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
人間の幸せを願い、共にありたいと望んだロボットの純真
Key製作によるゲームが原作の作品。
細菌兵器と核兵器による戦争で滅びゆく世界で出会った、男と人型ロボットの物語。
全5話と短く、萌えや恋愛要素は皆無です。
だが、そこがいい!
不要なコメディや登場人物を挟む事なく、切なくも純粋なストーリーをストレートに描き切っています。
過去のKey作品が好きな方はもちろんですが、ピュアなヒロインの物語が好きな方ならオススメです。泣けます!
以下はネタバレの感想です
{netabare}
Key作品なので哀しいラストだろう事は、ハナから分かっていて構えて観てたのに、またしても泣かされました~(TT)
ストーリーについて
何と言ってもロボット娘「ほしのゆめみ」に尽きます。
そのスペック設定が絶妙!
情報収集による自立学習で判断力や対応力をある程度高める事が出来るAIを搭載、人の感情を察知したり自己も感情らしきものが表現できるレベルと思われる。
近い未来に十分実現できそうなリアルさがありますね。
動作はまだぎこちなく、会話のやりとりも覚束ないところがある、そんなところが、よりいじらしく、健気に映るんです。
そんな、ゆめみに形成された思考は、人間は正しく美しい。だから共にありたい。
最終話、残り数分の稼働時間の中でゆめみは語りだし、気付かされます。
人を信じ人の帰りを待ち続けたゆめみが、30年近く思考を繰返し精一杯導き出した答えが「私は少し壊れています」だったんだと!
なんという純真!
ロボットにしかできない、哀しく切ない感情表現!(ここで涙腺決壊です~)
そして更にやられます。
初めて見たデパート外の光景で解答を改めたゆめみに対し、その純真さに報いてやりたい一心で、屑屋がついた嘘。
無粋な男が見せた精一杯の優しさ!
そのおかげで屑屋を自分の神と認識し、最後の願いを伝え、その時を終えます。(号泣するしかなかった~T_T)
この、追い打ちをかけるような泣かせ方、Key作品らしい。クラナドの花畑の回でもやられました(TT)
作画&音楽
作画はweb配信版を見るかぎりでは安定して相応の水準を保ってると感じました。
エンディングの曲はあまり印象に残らなかったかな・・・
声優さん
小野大輔さんは、最近でも「Dimension W」でロボット娘相手に安定の演技をされてましたね。
すずきけいこさんは、美しいアナウンス等ではロボット的な感じを出しつつ、少しずつ感情らしきものを引き出す様な変化を好演されてました。
屑屋改め星屋のその後を描く劇場版について
実のところ、私、劇場版を先に観たんです。
ゆめみの願いを見届けたい方には見所はあるかもしれませんが、私個人としてはオススメ出来ません。理由はそちらで述べるとして、レンタルで十分かなと思います。
{/netabare}