chariot さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
アニメ好きには多分受けにくい作品。
少女漫画原作の全13話。
若干ファンタジー要素も含むが基本的には青春、友情、恋愛辺りのジャンル分け。
高校生の奈穂の元に届いた手紙。
それは10年後の未来の自分から来た手紙だった。
10年経った今もまだ後悔している事があり、その後悔をしないように過去の自分へ向けた手紙…
その手紙にある「近い未来」に起こる最大の後悔を消す為に奈穂と仲間たちが奮闘する……ような感じ?
実写映画化もしている作品ですが…
アニメしか触れていない僕としてはまあ、なんというか…
ツッコミどころが多すぎる。。。
そういうものだ、と納得して行くしかないが多くのアニメ作品を観ているうちに素直に設定を受け入れたり思考を認めたり出来なくなるのかもしれない。。
誰もが思うであろう事。
{netabare}なんで手紙最初に全部読まないんだろうか。
常人であれば自分宛にもらった手紙は全部読むし、内容的に眉唾であっても書き出し当初の内容が連続してその通りになっている時点で疑う余地がない。
最低でもとても大事な「翔の死」に関する話が出た時点で何がどうなってそうなったのか熟読して展開を考察すべき。
そうしないのは物語の先を伏せて視聴者(読者)を飽きさせない手法なんだろうけど…
非常に納得の行かない行動でした。{/netabare}
奈穂の性格。
{netabare}未来がある程度分かっているのに悪手を打つ思考力のなさが気になって気になって。。
大晦日に喧嘩をしてしまうエピソードは特にそう思いました。
翔はとてもデリケートで地雷をたくさん持っているのに彼がどう思い何を考えているのかをもっと親身になって考えられなかったのか。
翔は母のトラウマから病気のおばあちゃんの傍にいたいと思った。
それは分かっているのになんで「一緒にいたい」とか言い出したのか。
そこが分岐で帰り道で自殺に至るのならまだしもそうじゃないのに彼の意思を無視して引き止めようとする真意は??
うじうじ考えるだけ考えて結局何も出来ないどころか悪い方に向けてしまう奈穂という子にはちょっと共感出来る部分がなかったです。{/netabare}
少し褒めておけそうな点。
翔役の山下誠一郎さんは注目。
ガンダムオルフェンズに出演された時になかなかいいなと感じた方ですが、泣きの演技が結構好きです。
翔自身は扱いにくそうで好きになれなかったですが、最終話の山下さんの演技は良かったです。
作画。
OPや前半は結構丁寧で舞台である松本市の名所なんかも気合い入れた感があったのですが中盤以降崩れる箇所が目立ってきました。
最終回は持ち直してましたが…
まとめ。
少女漫画が原作で恋愛面でも比較的楽しめる作品だと思いますが、悪い未来がある事を知っているせいでいちゃいちゃしても素直に楽しめなかったのが残念です。
更に言えば須和という出来すぎた存在が翔と奈穂を素直に応援させない流れがあり、このカップルの成立が視聴者の望む方向じゃないような気がしてしまうのも問題アリ。
恋愛要素はありながらヒロインの恋が実る事で喜べないのはこの作品の目的が恋愛ではないから…なんでしょうね。
目的は後悔をなくす事。
「もうほっとけよ、そいつ。無理だよ絶対」とか投げ出しちゃう僕のようなタイプにはきっとどうやっても納得出来ないお話なんですよね…
なんとなくですが感情移入をしないでさらっと観る方が楽しめる作品かもしれません。
ちなみにどうなるのかだけが気になって放送中に某リサイクル店で最終巻を立ち読みしてきました。
・・・まあ、そのくらいには展開を気にするお話じゃないかな、と思います。