東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価
3.3
物語 : 4.0
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
夢のあるSFアニメ
週刊少年マガジン連載
原作既読(コミック)
放送期間
昭和40年5月〜昭和42年3月まで
全96話
モノクロ作品。
原作と脚本は福本和也氏、鉄人28号、魔法使いサリーの原作で有名な横山光輝氏の光プロダクション作品。
放送視聴初回放送10年後の夏休みマンガ劇場の放送枠だったと思います。
鉄腕アトムの放送後、当時、各少年誌に連載されていたSFマンガのアニメ化された作品の一つです。
同時期だけでも、サイボーグ009、レインボー戦隊ロビン 、宇宙エース、遊星少年パピイ、宇宙パトロールホッパー、スーパージェッター他、多数のSF漫画がアニメ化されています。
また、アニメに限らずウルトラシリーズ、マグマ大使、ジャイアントロボなどの特撮実写ドラマも充実していた時代です。
「ソラン、ソラン、ソランはるかな宇宙から」ではじまるOPは今でも鮮明覚えていますよ。
この時代のアニメストーリは鉄腕アトムのようなロボットやサイボーグが地球を襲う悪をやっつける単純な勧善懲悪もので、各作品ごとにキャラや物語の背景設定が違う程度ですけど、まだ、アポロが月面着陸をするかしないかの時代で「宇宙」という属性だけで子供達はロマンを掻き立てられました。
主人公、立花ソランは両親と一緒にいった宇宙旅行で事故にあい、両親はソランを助けるために、脱出させます。そしてソラン星人に救出されます。
その後、チャッピーを連れて地球に残っている姉を捜しに帰還し、子供ながらも地球の重力の10倍以上あったソラン星で身につけた並はずれたパワーで地球の悪と戦う物語です。
この作品が他のSFアニメよりも人気があったのは、ソランの相棒でドジっ子のチャッピー(宇宙リス)は今のアニメに負けないぐらい癒される可愛いマスコットキャラクターの存在と母の形見である秘密のペンダントに「反陽子爆弾」の秘密の半分が隠されており、もう半分は姉が持っているという当時としては凝った設定があったこと。
SF少年アニメに興味がない女の子でも、チャッピー目当てで観ていましたから。
宇宙少年ソランは現代のSFアニメの原点に当たる作品です。
昭和40年代前半ののアニメの世界観から40年代後半の「宇宙戦艦ヤマト」を経て50年代の「機動戦士ガンダム」、さらに後の「新世紀エヴァンゲリオン」へと繋がっていきます。
モノクロ作品で見難いですけど、機会があれば是非に観ていただきたい名作です。