タマランチ会長 さんの感想・評価
2.4
物語 : 4.0
作画 : 2.0
声優 : 3.0
音楽 : 1.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
世話の焼ける男
最終話、翔が自殺する日。母親からの呪いのメールを見てしまった翔は未来と同じように家を飛び出し行方不明に。それを阻止しようと奔走する奈穂たちを観て、こっちもドキドキさせられした。最終的に、翔の飛び込み自殺を阻止したのは、4人の思い出が未練となったことと、翔の自転車を壊したことでした。視聴者を不安に煽りながら、期待通りにまとめてくれる爽やかな終わり方だったと思います。
しかし、この作品私は好きになれませんでした。原因は自分は翔がきらいなんだということに落ち着きました。母子家庭で育ったとはいえ、親離れ子離れできていない親子関係はちょっと気持ち悪い。当てつけのような自殺をする母親に対し、ずっと自責の念に縛られている翔が観ていてジリジリする。結局この母子に友達が振り回されているだけのように感じて、世話がやけるというか、めんどくさいというか、なんて人騒がせなんだという気持ちになってしまいました。
途中で、菜緒が翔のために勇気を出して行動するところも好感が持てました。手紙も未来の自分たちが心の整理のために出したというのは自然だし、予想通りだったのですが、4人とも手紙をもらっているとなるとなんか菜緒の手紙が軽いもんになったな~ありがたみが薄れたな~と盛り下がってしまう部分もありました。
背景の処理など演出に優れた部分がありましたが、途中作画が崩れたり、キャラデザ自体が生々しい肉感が残っていたりして、クールじゃなかったところも残念です。
それとOPの歌詞があまりに鎮撫、エンディングはコブクロの名曲のサビだけと音楽も残念。面白さとしては、出来の悪い実写系泣き映画(君に届けとか、ラフとか?)ってレベルでしょうか。イマイチ満足度が低いので、実写映画も観てみたい気もしますが、同じような感じになるような気もします。