「君の名は。(アニメ映画)」

総合得点
91.2
感想・評価
2514
棚に入れた
11511
ランキング
39
★★★★★ 4.1 (2514)
物語
4.1
作画
4.5
声優
3.9
音楽
4.2
キャラ
4.0

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ネタバレ

ハウリングインセクト さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

余韻の冷めない夢のような作品

   東京都に住む立花瀧と岐阜県飛騨の糸守町に住む宮水三葉、二人は互いに入れ替わるふぃしぎな体験をする。はじめは夢だと考えていたものの周囲の反応や日記を見て自分たちが入れ替わっていることに気付く。二人は互いの体で結構思うままに生活、カフェ巡りしてスウィーツ食べるわ、憧れの奥寺ミキ先輩との仲を勝手に進行させるわ、バスケで活躍するわ、ラブレターをもらうわ。しかし、入れ替わり生活の中で二人は互いを意識していく。そして運命の10月4日瀧は奥寺先輩とデートに三葉は秋祭りに出かける。奥寺先輩とのデートの最中も三葉がちらるき結果的に奥寺先輩を振ることになった瀧、一方三葉はティアマト彗星が二つに分かれ落ちてきた隕石により糸守町500人超の人とともに亡くなってしまう。
   入れ替わりが無くなり三葉のことが心配になった瀧は糸守の町を自分で描き、その絵を頼りに三葉に会いに行く、瀧を心配した司、奥寺先輩と一緒に。そこで、ラーメン屋の主人から糸守は3年前に消えたと知らされる。入れ替わりは夢なんかじゃないと三葉との思い出を確認するが、三葉によって書かれた日記は消えてしまう。瀧自身も夢だったのか、誰を探していたんだと途方に暮れた中、手に付けていた組紐が三葉とのことは夢なんかじゃないと瀧に力を与える。明け方から一人あの世とこの世の境目と三葉のおばあちゃんから教えられた御神体を目指す。そこで自分が供えた三葉の歯噛み酒を発見し、もう一度会いたいと瀧は三葉の半分にあたる歯噛み酒を飲む。すると三葉の人生が瀧の中に流れ込んでくる。三葉の生まれたとき、妹の四葉を母二葉が身ごもりお姉ちゃんになったとき、母の死に目に立ち会ったとき、父とおばあちゃんがけんかをして一人身を縮ませていたとき、三葉が瀧に会いに東京を訪たとき。しかし3年の月日の差がある瀧は三葉を覚えておらず、その際に受け取った組紐を中学二年の瀧は大事に持っていたのだった。
   そんな三葉の行動を知り、もう一度の思いを強く願う瀧。そしてティアマト彗星が降る当日に戻ることに成功した。町の人も三葉も死なせないと奮闘する瀧だが、彗星が落ちるといっても戯言で体よくあしらわれてしまう。それでも勅使河原克彦と名取早耶香を協力者として変電所を爆破、停電になるその隙に、高校のグラウンドに住民を避難させる計画を思いつく。しかし消防の手も借りなければ避難は間に合わない、自分では町長を説得できないと三葉でないとだめなんだと御神体の所まで会いに行く。互いに3年の時間の差があり、お互いを認識できなかった二人だがカタワレ時ついに再会する。そして瀧は計画を三葉に伝え、忘れないように手の平に名前を書いとこうと三葉に提案する。しかし、タイムリミットが過ぎ瀧の手の平には横棒一本だけしか書かれていない。忘れちゃダメな三葉の名前を思い出せないばかりか、なぜ自分が糸守に来たかも忘れてしまう。三葉はみんなを死なせないように勅使河原克彦と変電所に赴き、爆破父の説得に向かう。その途中瀧の名前を忘れてしまうが勅使河原の「お前が始めたことや」という発破と「好きだ」と書かれた手の平の文字に勇気をもらい父の説得に成功、糸守の奇跡として3年後のニュースには記されている。
   5年の月日が流れ瀧は就活生、三葉はOLとして東京での日々を過ごす。二人とも何かを探しているような生活を続け、当時自分たちに何が起こったかそれすら曖昧になっていく。しかし、並走する電車の窓越しに互いの姿を認め、次の駅で降りて互いを探し出す。そして階段で二人は再会する。どこかで会ったような感覚、互いが互いをずっと探していたそんな感情を不思議に思い、それでもこの人だと二人は名前を聞いた「君の名前は?」と。
   見終わった後でも余韻が冷めず、二人のその後や記憶は戻るのかなど引きを上手に観客に考えさせる、一つのラブストーリーと括ってはいけないそんな作品です。

投稿 : 2016/09/27
閲覧 : 181
サンキュー:

9

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