coldikaros さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
遠くから見てみれば
はっきり言ってしまって、物語が動きすぎです。
キャラもかなり多いですし、設定の量も多い上に宗教まで絡んでくる。
物語のスピード感を維持するには26話が確かにいいでしょうけど、段階を踏んでこの膨大な物語を語っていくには26話では全然足りていないように思います。
内容はというと、ある日学生としての日常を過ごしていた主人公は、唐突に自爆テロの現場に居合わせてしまう。生き残りを助けに駆けつけたが、何かを植え付けられザムドと呼ばれるものに変異してしまい、またしても唐突に始まった他国との戦争に意識がないまま参加してしまう。
まぁそんな感じで始まるわけです。面倒な感じがぷんぷんしますね^^;
この後いろいろなものが絡んできて、複雑化していくと共に謎や疑問がかなり増えていくんですが、それらに一応の答えを得られるのは終盤近くになってからであり、しかも明確な答えではありません。
それでいて説教臭いので監督さんを調べてみると、脚本も担当しているその監督さんはジブリで学び、宮崎駿の助監督も務めた経験がある監督さんでした。
これ以上なく納得がいきました^^;
古来からの思想を受け継ぐ監督さんみたいですね。全体的に説明が少ないのもそういう経歴から来たものでしょう。
ただ、これはあくまで自分の考えですが、説明が少ないとか、答えがないっていうのはそう簡単に否定する要素ではないとも思います。
多くの作品に適応する話ではないのですが、大の大人達が考えた作品の中に込められた思想が、全て答えが見え透いているというのは、くだらない話だと感じます。
人には他人に理解されない考えがあるのと同じように、監督さんにも理解されない考えがあってしかるべきです。
まぁそういうのを表に出した作品を基本的にアングラ作品と呼ぶんですが、このアニメも近いようなものです。中途半端に視聴者に寄せようとしたのが裏目にでている気はしますが^^;
見やすさとか、分かりやすさから言っておすすめはできたものじゃないですが、こういう作品がたまに生まれると面白いとは思います。