じぇりー さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
良くも悪くもキラキラ☆綺麗すぎる作品
1期・2期通してのレビュー。
まずは、キャラクターたちのネーミング(漢字多用)と中世ヨーロッパ風の世界観のギャップにひっかかる。
でもまぁこれは少女漫画原作で、夢の世界のことなのよ(しかし、ファンタジー作品ではない)…と自分に言い聞かせつつ、全24話視聴。
概ね1話完結構成のストーリー。ヒロイン・白雪が、出会う人々と心を通わせ、共に成長や気付きを得る様子が丁寧過ぎるほどに、描き込まれている。これが個人的にはややクドいと感じる。
登場するキャラクターもほとんどが善人なので、大きな波風は基本的に立たない。小さなせせらぎ程度の日常のちょっとしたハプニングに、白雪が持ち前のメンタルの強さで立ち向かっていく、という感じだ。
軸になるのは、ヒロイン・白雪と、王子・ゼンの恋模様となる。
この作品の良い点の一つとして考えられるのは、白雪がただの珍しい赤髪を持った少女、というだけでなく、「薬剤師」という手に職を持つ、ある種自立した女性として描かれている点であろう。
幸運にも王子様に気に入られ、守られるだけの女の子ではなく、白雪自身が持ち前の優しさ・純粋さ・気丈さで難局に立ち向かっていく様は、見ている人に勇気を与える行動ではあるかもしれない。
対する王子・ゼンも、過度に白雪の努力に手を貸そうとせず、見守る姿勢でいるのは好感が持てる。
しかし、これらの良い点…良い点すぎて、若干鼻につくことがあるのは私の心が汚れているせいだろうか(汗
分かりやすい勧善懲悪、プラトニックな恋愛描写、美しき友情・主従関係…などなど、ストーリーがあまりに「綺麗」すぎて、どうにも心に響かなかった。
★評価に関して、1期と2期とで若干異なる評価にしたのは、1期の方が音楽・作画が優れていると感じた点にある。
対する2期は、1期に比べてストーリーに起伏があったので、若干★評価を上げている。
胸を張って良作とは到底言えないが、見て損とまでは思わない。圧倒的に女性向きである。
「ザッツ少女漫画!」なテイストが好きな方には、おススメできる作品ではないだろうか。