東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価
2.5
物語 : 1.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 2.5
キャラ : 2.0
状態:今観てる
何が面白いのかわからない
原作ゲーム未プレイ。
一期の続編が未来編とのことです。
未来編もこちらにレビュを集約します。
絶望編の立ち位置がよくわかりませんが、「希望」と「絶望」は対立概念でそれぞれの概念の違いがどのような結末を招くかを、わざわざ分けて放送したのかな?
ともあれ、1クール同時並行の制作にもかかわらず破綻なく進んだので、この点はご苦労様です。
しかし、わざわざ物語を分割したわりに、特にゲーム未プレイの視聴者に対して製作側が意図した相違が上手く伝わったのかは疑問です。
ぱっと見、黒幕違いで殺人ゲームをさせ、主要キャラの役割や立ち位置を変えた安直さしか読み取れません。
この作品で致命的なのは、希望と絶望を視聴者にしっかりと、考察させるようなシナリオや構成になっていないことです。
これが物語的に殺し合いを合理化させる動機となり、視聴者は設定された動機を考えて殺し合いの意味を探ります。
アニメのストーリー構成も文学同様「起承転結」がおかしいと受け手を引き込むことは困難です。
物語の構成がしっかりと組み立てられていれば、残虐シーンが多発しても一定の評価は得られますけど、ゲームとしては成り立っても、アニメとして考えた場合この作品に関しては殺人を合理化するだけの根拠がほとんどない、悪趣味な殺人アニメとしか評価できません。
物語の「起」がお粗末である以上、二編で主人公苗木の設定に変化をもたせてようが、シリーズのなかでモノクマCVに大山のぶ代さんを起用して話題性を狙おうが、二編同時放送の斬新さを狙おうが、陳腐化に拍車をかけただけです。
それと、殺し合いがこの作品のメインディッシュのはずが、殺人シーンでのカメラワークや流血場面でも血の色を「ピンク」にするなど、殺人シーンのどこか腰が引けており、製作側の本気度が伝わらない中途半端さもいけませ。
絶望編7話で殺し合いのBGMに「翼をください」を用いてますけど、誰でも知ってる名曲を使って視聴者にメッセージを伝える姑息さにも呆れ果てました。
最後に、ゲームの販促アニメと割り切れば、そんな視点もありでしょう。
一編をストーリー重視、他編をエンタメ性重視として放送すればアニメとしてはもっと良い作品となったかもしれません。
各評価の根拠は本文で述べたので、個別評価は省略します。