plm さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
鮮烈な青春部活動アニメ
2015年のマイベストNO1と主張したいのがこの作品。
京アニはこういう青春タイプの作品が一番真価を発揮すると感じた。
・テンポのいい話運び、没頭して観ていて、気づいたときには
「そして次の曲が始まるのです」の語り
・それぞれの人物の大切にしていることや信念めいたものが、
直接的に語られずとも、伝わってくる空気感
・垢抜けた主人公、平凡なようで嵐を巻き起こしそうな潜在性
青春時代の吹奏楽の日々の、心の機微。
その躍動を、繊細かつダイナミックに描いている。
■執着{netabare}
この作品の何とも言えない魅力は、人物描写の深さにあると思う。
何かに強くこだわらない久美子と、特別になりたい麗奈、の対比。
執着は時に人を盲目にさせ、余裕をなくさせる。
久美子からすれば、そんな麗奈は理解しがたい存在。
一方で冷めていて情熱に乏しい久美子もまた、麗奈には理解しがたい。
けれど正反対だからこそ引き立ち、本音を交えることができる二人。
そうして化学反応が起きるのだろう。
ある意味、こだわりを持たず無我ともいえる境地にいる人間が、
一つのことに執着を持った時に生み出されるエネルギーは凄そうだ。
登場人物に起きる心の動きに、青春の力強さ・輝きを垣間見る。
{/netabare}
好きな台詞{netabare}
・「何ですか、これ」
物腰柔らかく厳しい指摘、という滝先生を表すようなセリフ。
意にそぐわないものがでてきたとき使える汎用的なセリフだ!
{/netabare}