zu さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ぜんぶ見る・・・ぜんぶ聞く・・・
原作:連載コミック全7巻既読
2011年、2013年の読み切り版は公式ファンブックにて既読
以前はよく漫画も読んでいたんですが、最近は漫画とアニメの作画にギャップがありすぎたりして、あまり読まなくなっていて、この作品を知ったのもあにともさんのレビューで知り、良さそうな作品だなって思いコミック全巻一気に読んでしまいました。
それから映画を観たんですが、漫画との違和感がほとんどなかったです。
映画の脚本は、連載コミックの内容を原作の雰囲気と伝えたいことを失わない様にしつつ、映画用に改編されたシーンを入れながら、うまくまとめて作られていたし、感情表現は映像と音声で、人と人がお互いに気持ちを伝える事の難しさ(この作品のテーマとしてのコミニケーション)がうまく表現できていたと思います。
普通の仕草なんだけど、硝子が将也に好きって言ったけど、伝わらなかった時にベッドの上でうつ伏せで、足パタパタとか・・・なんか可愛かったw
それと原作には無かった、将也が昏睡状態になった時に将也の母親の足元にすがり、ごめんなさい、ごめんなさいって泣き叫ぶシーンの早見沙織さんの演技がすごかったなぁ!
ちょっと気になったのが、将也のTシャツのタグと制服のシャツの裾の片側だけがはみ出しているのかな?って思ったんだけど、これは「自分の事すら知ろうとせずに、理解ががおよんでいない」事の表れっていう設定なんだそうです!!
キャッチコピーの『君に生きるのを、手伝ってほしい』←これ反則だよ!!
原作を知っている方と知らない方で、感想は違うと思いますが、視聴した人すべてが、何かしら考えさせられるいい作品だと思いました。
入場者特典の大今良時先生による描き下ろし漫画掲載!映画「聲の形」 Special bookも硝子の母親が硝子に対して、なぜ厳しくしているのかが、書かれているのも良かった。
10月1日から、大ヒット記念「本編35ミリフィルム4コマカット」を来場者特典で、もらえるのを知って1日に2回観て、8コマゲットしましたw
同じ作品を劇場に3回観に行ったのは初めてだなぁww
3回観ても、毎回違う想いと視聴時間が短く感じる位に惹きつけられるんだよなぁ!!
このひと月の間に「聲の形」「君の名は。」と立て続けにいい作品が観られて良かったなぁ(^^♪
最後に
なぜ硝子が自殺しようとしたのか?
{netabare} 聲の形公式ファンブックで原作者の「大今良時さん」は、硝子は自分のせいで壊したものを、ずっとカウントしています。
・自分のせいで親が離婚した。
・自分のせいで妹がいじめられた。
・自分のせいでクラスの雰囲気が悪くなった。
・自分のせいで佐原さんも学校に来なくなった。
ぼんやりと「死にたい」と考えながら、そのカウントを積み重ねていたんです。筆談ノートを失ってすべてを諦めることで、それが消えたのではなく、ずっと胸の内にしまい込んでいただけで「いつかは死ぬんだろうな」思い続けていました。
そうして将也と再会するわけですが、やっぱり彼と友達の関係を自分が壊してしまい、カウントと死への想いが甦り、橋の上で「やっぱり死のう」と決断してしまったと・・・と語っています。
つまり、硝子の中では「死」を意識していて、「自分がいると周りが不幸になる」と再認識してしまい、自殺の準備をしながら花火大会の日に実行をしようとしていたんですね。だから将也との別れの挨拶が「またね」ではなく「ありがとう」になっていたとは・・・なんとも悲しすぎるな!!{/netabare}